過活動膀胱や尿もれの薬以外の治療法
くしゃみや咳をするときなどに尿もれがあります。過活動膀胱や尿もれの治療法は、薬の服用だけでしょうか?
女性/40代
2022/01/28
過活動膀胱とは、急に尿意を感じてトイレに駆け込む、昼夜問わずトイレの回数が多い、がまんができず尿がもれるなどの症状を起こす病気です。最近の調査では、40歳以上の8人に1人が過活動膀胱の症状があることが判明しており、特別な病気ではありません。
原因としては、脳血管や脳自体、脊髄の障害の後遺症、男性であれば前立腺肥大症に関連したもの、女性であれば出産による骨盤付近の筋肉の損傷や衰えが挙げられます。それ以外にも、加齢によるものや原因が特定できないものもあります。
過活動膀胱の治療ではまず薬物治療が行われます。膀胱の過剰な収縮を抑える薬や、膀胱の容量を広げ、尿を溜めやすくする薬などがあります。以前は飲み薬だけでしたが、最近では貼り薬も開発され、さまざまな状況に対応しやすくなってきています。
また、薬物治療以外にも行動療法や電気刺激療法があります。行動療法には、水分摂取を抑える、カフェインなど利尿作用のある飲食物を避けるなどの生活指導、尿意があってもトイレに行くのを少しがまんして膀胱に尿を溜めるトレーニングをする、体操によって骨盤付近の筋肉を強化する方法などがあります。電気刺激療法は、電気の刺激により骨盤付近の筋肉の収縮を強くしたり、膀胱や尿道の神経に働きかけを行うことで尿もれ等を改善します。
尿もれは腹圧性尿失禁が原因となっていることが少なくありません。骨盤付近の筋肉の衰えは尿もれを引き起こしますが、過活動膀胱から起こることも多い病気です。骨盤付近の筋肉の衰えは出産が原因となることが多いため、女性によくみられます。加齢や女性ホルモンの低下、肥満などでも骨盤付近の筋肉は傷みます。日常生活においては、くしゃみやせき、スポーツ、階段の昇り降りなど、お腹の周りや下半身に圧力がかかる場面で尿もれが起きやすくなります。治療は過活動膀胱と同様、骨盤付近の体操をすることで筋肉を強くする行動療法や尿道を引き締める働きのある薬を使う薬物療法があります。
以上のように、過活動膀胱や尿もれの治療は飲み薬だけでなく、多岐にわたります。年齢や症状、生活スタイルによって治療方針は変わるため、受診の時によく相談することが重要になります。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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