食べ物に含まれるコレステロールは気にしなくていいってホント?

女性/50代
2022/01/28

食事から摂取するコレステロール上限量の基準がなくなったと聞きました。気にしなくてもよいのでしょうか。

この質問への回答

保健同人フロンティアメディカルチーム

厚生労働省は、いろいろな栄養素の摂取量の基準値、いわゆる「食事摂取基準」を5年ごとに改定しています。コレステロールの摂取基準の上限量は、2015年4月改訂の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」からなくなりました。食事から摂取するコレステロール量が、血中コレステロール値に直接、反映されるわけではないことがわかってきたためです。ただし、2020年版では、脂質異常症の重症化予防を目的とした量が新たに設定され、「脂質異常症の重症化予防の目的からは、200 mg/日未満に留めることが望ましい。」としています。


私たちの体内にあるコレステロールの多くは肝臓でつくられています。食事から摂取するコレステロール量は、肝臓でつくられるコレステロールの1/3から1/7にすぎません。さらに、食事でコレステロールをたくさん摂取すると、肝臓でつくられる量が減るなど、コレステロール量は調整されることもわかっています。


ただし、コレステロールが多い食品をたくさん食べることは、摂取エネルギーだけでなく、動物性脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸のとりすぎにつながりやすく、肥満や動脈硬化を促進させてしまう可能性があります。血中コレステロール値が高い人は、医師に相談されることをおすすめします。

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