Question

肺に影、がんではないかと不安

健康診断の胸部X線検査の結果、肺に影があることがわかりました。要精密検査と書かれていましたが、がんではないかと不安です。今後、行われる精密検査についても教えてください。

男性/50代

2021/12/21

Answer

健康診断の結果で精密検査が必要といわれ、さぞ驚かれたことと思います。ただ、健康診断の目的は、正常ではない所見をふるい分けることで、診断が確定したわけではありません。より詳しい検査を行う必要がある段階と理解して、あまり不安になり過ぎないようにしてください。


今後行われる検査ですが、診察する医師が胸部X線検査の結果を踏まえたうえで決めていきます。一般的には、胸部X線やCTなどの画像検査、血液検査の腫瘍マーカー、喀痰細胞診や気管支内視鏡検査、経皮的肺生検などが行われることが多いようです。それぞれの検査を簡単に紹介します。


【CT検査】

コンピューター断層撮影とも呼ばれます。X線を使って体の内部を撮影、断面を画像化します。肺に影が見つかったときの診断に有効な検査方法です。

【腫瘍マーカー】

がん細胞が産生する物質を、主に血液から測定するもので、がんの性質や広がり知るうえでの目安となります。肺がんの腫瘍マーカーとしては、現在、CEA、SCCなどいくつかありますが、この検査だけでがんの有無を診断するものではなく、補助的に行う検査です。

【喀痰細胞診】

がん組織からはがれて痰に混じったがん細胞を見つける検査です。1回の検査ではがん細胞を見つけにくいので、何回か痰を採って検査します。

【気管支鏡検査】

気管支内視鏡を鼻または口から挿入し、のどから気管支の中を観察し、変化のある部位から組織や細胞を採取します。検査は入院または外来で行われ、検査による喉や気管の痛みを和らげるため、検査前に口の奥まで局所麻酔を行い実施します。

【経皮的肺生検】

喀痰細胞診や気管支鏡検査を行うことが難しい場合や、行っても診断がつかない場合には、X線や超音波などの画像で確認しながら、皮膚の上から細い針を肺に刺して組織を採取し検査します。


なお、実際の検査方法の詳細については、受診先の医療機関でご確認ください。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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