Question

骨量の減少で治療は必要?

骨量が減少していると指摘されましたが、治療が必要ですか。

女性/50代

2022/01/28

Answer

骨密度が減少するとともに、骨の微細構造が変化して、骨折を起こしやすくなった状態を骨粗鬆症といいます。


日本骨代謝学会の診断基準(2000年度版)では、まず脆弱性骨折があるか、ないかを診断し、脆弱性骨折がない場合には、さらに骨密度値を参考に診断を行います。脆弱性骨折とは、骨がすかすかになり、転倒などの軽い衝撃で起こった骨折のことをいいます

脆弱性骨折がある場合は、すぐに骨粗鬆症と診断されます。脆弱性骨折がない場合は、骨密度値が20~44歳の若年成人平均値(YAM)のどれくらいあるかで診断します。

骨密度値がYAMの80%以上あり、脊椎X線で骨粗鬆症化がみられない場合は、正常と診断されます。骨密度値がYAMの70%以上80%未満で、脊椎X線で骨粗鬆症化の疑いがある場合は、骨量が減少していると診断されます。

そして、骨密度値がYAMの70%未満しかなく、脊椎X線で骨粗鬆症化がみられる場合は、骨粗鬆症と診断されます。この診断の場合、骨密度は腰椎骨密度のことで、もし、脊椎変形などで測定が困難な場合は、大腿骨頸部あるいは他の部位の骨密度を使って診断します。

骨粗鬆症は、血液や尿などに異常が見られないことが多いため、他の疾患と見分けが重要です。そのためには脊椎X線検査や骨密度検査に加えて、血液や尿の検査を行い、その結果を総合的に判断して骨粗鬆症かどうかの診断を行います。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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骨粗鬆症

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