ポリオワクチンの追加接種が必要な理由
昭和50年から52年生まれですが、ポリオワクチンの追加接種をすすめられる理由を教えてください。
男性/40代
2022/01/28
昭和49年から50年には、他のワクチンによる接種事故があってワクチンへの不信感が広まり、ワクチン全体の接種率が低下しました。ポリオワクチンの場合もそのあおりを受けて、接種自体を回避したり、既定の接種回数を受けなかったりする人が増えてしまいました。その結果、昭和50年から52年生まれの年齢層におけるポリオウイルスに対する中和抗体保有率は、昭和50年生まれ57%、昭和51年生まれ37%、昭和52年生まれ64%と低下しています。ちなみに、他の年齢層では約80~90%の保有率です。
日本では、昭和55(1980)年の1例を最後に現在まで、野生の(ワクチンによらない)ポリオウイルスによる新たな患者は出ていませんので、国内にいる限りはポリオウイルスの感染を受ける心配はほとんどありません。
しかし、ポリオウイルスが発生している国に渡航する場合には、ワクチン接種をおすすめします。外務省では、渡航先が流行国でなくても、渡航前のワクチン接種を検討するように推奨しています。
なお、抗体検査実施後、十分な抗体を保有していなかった場合に、予防接種を受けることも可能ですが、抗体検査を受けずに予防接種を受ける方が現実的な方法といえます。この場合の接種は、予防接種法に基づく定期接種ではなく、任意接種となります。抗体検査費用も健康保険の適用はなく、自費扱いとなります。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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