季節性インフルエンザの死者数

例年、季節性インフルエンザに感染する人の数は、国内で約1000万人と推定されています。死亡者数は、その年の流行状況によって差がありますが、2020年のインフルエンザによる死亡者数は、厚生労働省が発表している人口動態統計によると3575人です。

インフルエンザの死亡数をみる場合、「超過死亡」にも注目する必要があります。超過死亡とは、インフルエンザを直接的な死因とする人に加えて、肺炎などによる間接的な死亡を含めてどの程度増加したかを示す指標で、毎年約1万人程度と推計されています。

インフルエンザウイルスに感染すると、気管支や肺などの気道粘膜に大きなダメージを受けるため細菌感染が起こりやすく、合併症として肺炎等が増加します。特に高齢者や基礎疾患（呼吸器疾患、糖尿病、腎臓病等）がある場合はリスクがより高まります。超過死亡の多くは肺炎によるものであることから、ハイリスク者へのワクチン接種がすすめられています。