ひざ痛にコラーゲン錠剤は効く？

コラーゲンは、からだをつくるたんぱく質成分として多彩な働きをしています。いろいろな組織をつくり、支え、頑丈にする働きです。とくに、皮膚や腱、軟骨、骨、血管壁、歯などに多く存在しています。

錠剤などで経口摂取されたコラーゲンは、胃などで消化分解され、血液中へ吸収されます。摂取されたコラーゲンは細胞などの再構築時の材料であるアミノ酸として使われると考えられます。線維芽細胞の増殖を促進するとの報告はあるので、何らかの作用が期待されているのも確かです。

ただ現時点では、コラーゲン錠剤がひざの痛みをもたらす変形性膝関節症などの改善に効果があるという科学的なエビデンス（証明）はありません。ひざの痛みなど、症状の進行を予防するには、生活習慣の改善による体重の減少、筋力の維持などが重要と考えられています。