寒冷じんましんの予防法は？

からだには異物への防御機能（免疫）が備わっています。免疫は重要な機能ですが、過剰に反応すると不利益な症状が引き起されます。これをアレルギーと呼んでいます。アレルギーは食物アレルギー、花粉アレルギーなどいくつかの種類があります。アレルギーをひきおこす原因、すなわち「アレルゲン」は、食物、ほこり、ダニ、花粉、カビ、動物の毛など多様で、人によりまちまちです。

寒冷じんましんは、温度、日光、運動などの物理的刺激がアレルゲンとなり誘発される物理的アレルギーの1つですが、なぜ起こるかははっきりわかっていません。アレルギー症状は皮膚のかゆみ、発疹、じんましんなどの皮膚症状が中心ですが、まれにアナフィラキシーという全身の重いショック状態を起こすこともあり、症状の程度はさまざまです。

こうした症状を回避する一番の方法は、アレルゲンを取り除くことです。寒冷じんましんでは、衣類で調節する、気温差のある屋外から屋内への移動時は玄関先などでからだを慣らす、冬などはマスクを着用し、直接冷気を吸い込まないなどの工夫することが必要です。また、体調が悪いときはアレルギー症状が現れやすいので、睡眠を十分にとる、バランスのよい食事をとる、適度な運動を心がける、ストレスをためないなど、普段から体調を整えるように努めましょう。

また、かゆみや発疹などの症状は、かくなどの刺激によって悪化するので、かかないように注意することが必要です。ただ、セルフケアには限界があるので、症状によって生活や仕事に影響が出ているときは、医師に相談することも1つの方法です。