Question

役職定年を迎え仕事の意欲が低下

このたび、会社の制度により55歳で役職定年を迎えました。今まで、管理職として部下をまとめながら業績を上げることに全力を注いできました。仕事中心の生活を送ってきただけに制度とはいえ、今までの役割を取り上げられ給与まで下がってしまうと、「会社から見放された」「もう必要ない人間なのか」と落ち込んでしまいます。まだまだ働くつもりでいただけに、仕事への意欲がわかずに困っています。

男性/50代

2021/12/21

Answer

時代の流れとともに定年が延長されていく一方で、多くの企業には「役職定年」という制度が設けられています。内容に多少の違いはありますが、50代の管理職の社員が主な対象となり、それまでの役職から外れることになるのが一般的です。組織の活性化や新陳代謝を促すことが目的とされていますが、給与が減額されるケースが多いため、ネガティブに感じてしまう方がいることも確かです。


いくら会社が決めた制度とはいえ、今まで「会社のため」「仕事のため」に心血を注いできたあなたにとって、いきなり役職を解かれることに強い抵抗感と戸惑いがあるのは当然のことだと思います。このような状況の中で、今後モチベーションをどのように保って働いていけばいいのか、途方に暮れる気持ちが切実に伝わってきました。


いつかは仕事から離れ「会社を辞める日」が必ず訪れるのであれば、その日を受け入れるための準備が必要ではないでしょうか。ゴールを目指すためには、ステップを重ねることが不可欠です。ここは、「正式な定年」を迎える前に、「これからの人生を考えるための猶予期間をもらえた」と、前向きにとらえてみてはいかがでしょうか。あなたは「会社から見放された」わけでも、「必要のない人間」でもありません。あくまでも「制度の中で、役割が変わっただけ」と考え直してみることです。このように「役職定年」をマイナス要因としてとらえるのではなく、肯定的に受け入れることができれば、今後の仕事生活にも必ずプラスになるはずです。


また「役職定年」には、「若手に活躍の場を譲る」という大きな目的もあります。あなたには「まだまだ力を発揮できる」という思いがあると思いますが、これを機に「今後は後輩を育てることに力を注ぐ」「積み上げた経験を後輩に伝える」という役割に方向転換するという考え方も大切ではないでしょうか。若手社員のスキルアップに貢献し、活躍する機会を与えてあげることも、会社にとっては重要な役割だと思います。あなたの豊かな経験と能力を、ぜひ後輩の方々に伝えてあげてください。


人生80年といわれる時代、定年後も人生はまだまだ長く続きます。「役職定年」は、今まで仕事中心に過ごしていた生活に、仕事以外の要素が加わるチャンスでもあります。今までしたくてもできなかったことにも、積極的に関心を向けてみてください。仕事に打ち込んできた人ほど、定年後の生活を変えることは容易ではありません。しかし、「役職定年」への意識を変えることで、人生はますます豊かで深みのあるものへと変化していくことでしょう。あなたが、フレッシュな気持ちで仕事に臨めるようになることを願っています。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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