うつ病で療養する妻への接し方
妻がうつ病と診断され、療養に入ります。一緒に暮らす家族として、してあげたほうがよいことや、してはいけないこと、接し方などを教えてください。
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男性/30代
2021/12/21
うつ病などのメンタル疾患は、他の病気やけがと異なり、様子がわかりづらく、周囲の方はどのように接していけばよいか、とても悩むと思います。あなたの場合は、一緒に暮らす奥様のことですから、あなた自身も気が重くなり、心配も多いこととお察しします。
まず、うつ病の療養についてですが、回復のためには十分な休養、治療と服薬、そして安心して過ごせる環境作りが大切です。
奥様はすでに診断を受け、治療を受けておられる様子ですから、家族としては、奥様が定期的な通院を続け、処方された薬をきちんと飲み、そして無理のない安心した環境で療養できているかを見守ることが第一歩になります。
また、食事や睡眠がきちんととれているかというところも、家族ならではの見守りポイントです。治療を開始してから数週間~1か月の間は、薬の影響で眠気や吐き気などが生じることもあり、生活リズムも乱れがちです。身の回りのことが自分でできるくらいにまで回復できたら、朝は同じ時間に起きて朝食を一緒に食べるようにして、奥様が生活リズムを整えていけるようにサポートするのもひとつです。
接し方については、よく「うつの人に頑張れと励ましてはいけない」といわれます。それは、うつ病の症状のひとつに、自分を価値のない人間だと考えたりする「自尊心の低下」や、何でも悪い方向に捉えてしまう「マイナス思考」があるからです。こうした状態のときは、周囲からの「頑張れ」という励ましが、逆に「自分の頑張りが足りない」と受け取られてしまう可能性があるのです。
奥様が「悲しい」「つらい」と涙を流されるときは、隣に座って「そうなんだね」と、じっと話を聞いてあげてください。「あなたは何も言ってくれない」「あなたにはわからない」と言われたら、心配していることや、一緒に回復を目指していこうと思っていることをしっかり伝えましょう。
そして一番大切なことは、あなた自身が健康な暮らしを送ることです。奥様と一緒に過ごす時間が多くなることで、笑うことや楽しむことがどうしても少なくなると思います。奥様と同じように暗い表情ばかりしていると、あなた自身の気持ちも曇りがちになってしまいます。
奥様を支える気持ちは大事にしつつ、自分のストレス解消もどうぞ忘れないでください。家の中が散らかったり洗濯物がたまったりして、イライラすることもあるかもしれませんが、後でもできることは後回しにして、気持ちを楽に過ごす工夫をしてみてください。「~しなければならない」と思わずに「まあ、いいか」と自分と奥様に言い聞かせて、あせらずゆっくり療養生活を送れることを願っています。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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