職場の雑談で気持ちが追い詰められてしまう

友人や家族とは大丈夫なのに職場の人が相手だと、ただの雑談なのに緊張や恐怖を感じてしまう。そのちがいは何？どうしてこうなってしまうのだろう？それが今のあなたの心を渦巻くいちばんの疑問と受け取りました。

昼休みや休憩時間などに、職場の人と雑談を交わす時間は多いかと思います。そのたびに緊張して恐怖を感じるのは本当につらいことでしょう。そのつらさを軽減し、あなたの疑問を解くお手伝いができれば幸いです。

まず、「普通なことなのか？」というご質問ですが、気分が落ち込み悩み続けてしまうことを除けば、「緊張や恐怖」を感じるのは普通のことでしょう。なぜ仲のよい友人や家族は大丈夫なのか。それは、職場の人間関係とは異なり「利害関係」がないからです。気心の知れた友人や家族であれば、すでにお互いの嫌な面もよい面も知っていますから、今さら取り繕うこともないでしょう。相手との距離のとり方がわかっているから、あれこれ考えずに気兼ねなく付き合える仲といってもよいかもしれませんね。

一方で、職場の人間関係はそうはいきませんよね。職場によっては怖いお局様や話しかけにくい先輩もいるでしょうから、今後や仕事への影響を考えると、ほどほどに気を遣いながら付き合うことが必要になります。気を遣いながらの会話は当然緊張をともないますし、NGワードを言って相手の機嫌を損ねた時のことを想像すると、身の縮む思いですよね。ですから、あなたの抱いている感情は普通といえるのではないでしょうか。

今の状況から抜け出すためには、まず“緊張や恐怖を感じるのは普通のこと”と受入れてください。おそらく、あなたが追い詰められてしまうのは、「相手の気に触る話をしてはいけない」「相手の気に入る話をしなければならない」という考えが影響しているのでしょう。その考えがかえってあなたを追い詰め、さらなる緊張や恐怖心を招くという悪循環におちいっているのかもしれませんね。

職場の人といつでもうまく話そうとする必要はありません。仮に多少気にさわったことがあったとしても、すぐに人間関係に影響がでるわけでもありません。失敗を含めた色々なやり取りの中で、お互いの距離感がつかめてくるはずです。あくまでも雑談の中のできごととして、開き直るぐらいの気持ちになりましょう。

もちろん、そうは言ってもすぐにやり方を変えるのはむずかしいので、その場に慣れて緊張が和らぐまでは、“聞き役”に徹してしまうのもひとつだと思います。いずれ「話しやすい人」という印象をもたれることもあるでしょう。

時間の積み重ねとともにあなたが肩の力を少し抜いて、職場の人たちと話せるようになることを願っています。