他人の気持ちが気になってしまう

自分の言動を周囲の人々がどう思っているのか気になってしまうと、人付き合いが苦痛になってしまいますよね。そして、自分が考えすぎているとわかっているのにやめられない心苦しさから、変わりたいと思っているのですね。

あなたは“いつでも”他人の気持ちが気になってしまうのでしょうか。思い返してみて、じつは気にせずに過ごせる時間もあるのなら、“気になるとき”と“そうでないとき”では、何が異なっているのかをチェックしてみることが役立ちそうです。また、人のこころはさまざまなものに影響を受けるので、体調不良やショックな出来事があってコンディションが悪いとき、ストレス過多になっているときは、悲観的になりやすいとも言われています。具体例として周囲のヒソヒソ話を挙げると、元気なときは「近くの人が何か話しているな」などと聞き流せるのに、弱っていると「何か私のことを言っているみたい」と気になってしまうことがあります。あなたの場合はいかがでしょうか。

また、あなたの考え方や受けとめ方についてですが、物事をネガティブに感じやすい傾向などはありますか。当てはまるようでしたら、この傾向に対策を立てることも考えてみましょう。例えば、挨拶をしても返事をしてもらえない場面があるとします。このようなときに「私が相手に嫌な思いをさせた……？」と受けとめると“落ち込む”気持ちになります。そして「無視された」と受けとめると“腹が立つ”気持ちになり、「相手の体調が悪かった」と受けとめると“返事ができないときもある”となるように、受けとめ方次第であなたの気持ちや感情が変化していきます。まず受けとめ方を工夫してみて、むずかしい場合は「身近な人だったらどう思うかしら」と想像するとよいでしょう。

最後になりますが、「空気を読む」などと言われるように、人付き合いに気を遣う場面がかつてに比べて増えてきたように思います。それゆえに、自分と他人の振る舞いの違いが必要以上に気になってしまうことも起こり得るでしょう。しかし実際、万人から好かれることはむずかしいことですから、“皆によく思われなきゃいけない”と敏感になりすぎないようにしてくださいね。人間関係に相性の良し悪しはつきものです。うまくいかなかった場合は“相性が合わないこともある”と割り切って、人付き合いをよくしようとがんばる努力家な自分を労ってください。