Question

診察時の留意点を教えてください

現在、うつ病で心療内科に通っていますが、診察の時に先生にうまく症状を話せません。いつも診察が終わった後に、「あれも話すべきだった」と思い返しては、気分が落ち込みます。私が忘れやすいせいだとは思いますが、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。何か気をつけたほうがよい点がありましたら教えてください。

男性/40代

2021/12/21

Answer

診察前はあれもこれも言おうと準備してきたのに、いざ医師の前に立つと頭が真っ白になり、言いたいことの半分も言えずに終わってしまう。そのような経験に、心当たりがある方は多いのではないでしょうか。あの独特の雰囲気は、不思議と緊張を誘いますよね。あなたもその状況に悩まされ、診察後に思い返しては落ち込むようですから、とてもつらいところとお察しいたします。その思いを軽減し、よりよい治療を受けるための診察時のポイントをお伝えできればと思います。


診察室の独特の雰囲気に慣れ、頭が真っ白になる事態を防ぐことができればいちばんですが、そう簡単に慣れるものでもないですよね。そうであれば、あらかじめ伝えたいことをメモに書いておいてはいかがでしょうか。メモにしておけば、伝え忘れは防げますし、うまく伝える自信がない場合には先生に読んでいただく方法もあります。ただし、徒然と症状を書き連ねるのではなく、要点をまとめるようにしてください。自分で伝えるにしても、先生に渡すにしても、読みやすさはとても重要です。一度、すべて書き出したうえで、大切だと思う部分を改めて整理されてもよいかもしれませんね。


次に伝える内容についてですが、心療内科に限らず“症状の変化を伝えること”は治療を受けるうえでいちばん大切なポイントです。前回の診察から状態はどのように変化したのか、経過も踏まえながら伝えられるとよいでしょう。また症状の重い・軽いに変動がある場合は、変化する時間帯やきっかけなどを併せて伝えることができれば、症状の全体像が把握しやすくなると思います。具体的には、「いつ・どこで・どんなふうに・何をしているとき」などを念頭において整理されると伝わりやすいでしょう。


症状の変化に関連するかもしれませんが服薬中の場合は、薬を服用しての感覚や症状への効果についても伝えるとよいでしょう。現在、あなたはうつ病で通院中とのことですが、心療内科などで用いられている薬は多種多様で、薬の効果には個人差があります。どのような薬が適しているのか、本来は医師と相談しながら調整をしていくものですが、中には一回目に処方された薬が効かないと感じて、薬の効果が出る前に受診をやめてしまうケースも少なくありません。とくに薬に関する疑問は胸の内に抱え込まず、きちんと言葉で医師に伝えるようにしてくださいね。


これらの対応をしたあとは、“病院で緊張するのは仕方がない”と腹をくくってしまいましょう。うまく話せないと思い込んでしまうと、病院に対する苦手意識が強くなり、かえって不必要な緊張や不安を招く恐れがあります。言いたいことが10あれば、7伝えることが出来ればよしとし、少し肩の力を抜いて受診してみましょう。その心構えだけでも違ってくるような気がします。ぜひ、できそうなところから実践してみてくださいね。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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