緊張すると汗が出て困る

あなたは緊張しやすい性格で、人と話すことにとても気を遣っているのですね。緊張している状態に加え、汗も出てきてしまうとのことで、人からどのように見られているかについても、気になっていることでしょう。話にも集中できず、つらいお気持ちになっていることとお察しします。

もしかしたらあなたの中で、「精神交互作用」という状態が起きているのかもしれません。これは、外部からのストレスによって生じたこころや体の反応を気にしたり、取り除こうと強く望んだりすることで、かえってその反応が強まってしまうという状態です。あなたが「しっかりと話さなければ」「汗をどうにかしなければ」と考えれば考えるほど、その反応に注意がいきすぎて、さらに反応を強めてしまっている可能性も考えられます。できれば気にしないようにして、あるがままの状態を受け入れられるといちばんよいのですが、なかなかそうできないからこそ悩んでいるのですよね。

まずは、あまり緊張しない時、汗をかかない時はどんな状況なのかについて、考えてみましょう。あなたにも、家族や長い付き合いの友人など、話しても緊張しない相手がいるのではないかと思います。そのような時の自分の心身の状態や感覚、場所や場面などをふり返り、整理してみましょう。そして、緊張しそうな場面では、あまり緊張しない時の自分や今までうまくいった経験をイメージしたり、緊張しない時の状態を可能な範囲で再現・応用したりすることを試してみてくださいね。

また、心療内科や精神科などのメンタルクリニックで、専門医に相談してみるというのもひとつです。もし、医療機関の受診に抵抗があるようでしたら、まずはカウンセリングを受けることもよいと思います。カウンセリングでは、カウンセラーに現在の状況や気持ちをお話しして、具体的な対応について一緒に検討することが可能です。一人で対処することが困難な場合には、専門家と対処方法を考えていく方が、心強いかもしれませんね。