人目を気にしすぎてしまう

人目を気にするということは、他人の気持ちを思いやるということでもあります。あなたはきっと、周囲に気遣いのできる優しいお人柄なのでしょう。ただ、時に相手の気持ちを大切にするあまり、自身が疲れてしまうことがあるようですね。それにも関わらず、積極的に人とかかわりたいという前向きな気持ちを持っておられるのは、すばらしいことだと思います。

人の目を気にしている時というのは、実はあなたのイメージの中の他者に、あなた自身の自己否定的な見方を投影している状態でもあります。つまり、あなたが「自分はダメだ」と思う気持ちを、相手も感じているのではないかと疑心暗鬼になってしまっているのです。あなたは、自分でも気がつかないうちに、自身の振る舞いに対して減点ポイントを探すくせがついていませんか。そして、失った点数のことばかりが気になってしまい、｢あんなことを言ってしまった｣｢もっとああすればよかった｣などという思いが、どんどん自分の中で大きくなってしまっているのではないでしょうか。

自分のマイナス点ばかりを考えている状態はつらいでしょうから、自分のできたことにも目を向けてあげることが大切です。｢思い通りにできないこともあったけれど、まずまずうまく付き合えたからよかった｣と思えたなら、自分に合格点をつけてあげましょう。そして、失った点数のことは考えないようにするのです。人間は、常に満点を取ることは不可能ですから、少しくらい後悔することがあって当然ですよね。あなたがより積極的になるためには、もっと自信を持たなければなりません。そのためには、自分にダメ出しをするだけでなく、もっと大目に見てあげたり、自分ができたことを認めてあげたりするなど、自分との付き合い方を変えていく必要があるでしょう。

あなたが、相手の気持ちを大切にした結果、人と接する機会を遠ざけているとしたら、あなたと一緒に過ごしたいと思っている相手は残念に思うことでしょう。その点では、相手を大切にすることは、自分を大切にすることとも言えます。これからは、自分のことも大切にして、自分にもっとOKを出してあげるようにしてみてください。そうやって、自分を肯定できるようになってくると、きっと、相手にどう思われているかということに、それほどとらわれずに過ごすことができるようになると思います。まずは、もう少し肩の力を抜いて、少しずつでいいので、人と過ごすことを楽しむように心がけてみてください。