B型肝炎抗原検査 <妊婦健診>

最終編集日:2022/7/29

B型肝炎ウイルスに感染しているかどうかを調べる検査が、B型肝炎抗原検査です。B型肝炎ウイルスに感染していても症状が出ないことがあるため、この検査で初めて感染を知るケースもあります。
検査は妊娠初期に行い、血液中にHBs抗原というたんぱく質があるかどうかを調べます。
陽性(+)の場合は妊婦がB型肝炎ウイルスに感染している確率が高いので、さらにくわしい検査を行います。
B型肝炎は、成人が感染した場合はウイルスに対する抗体ができて治っていきますが、分娩時に母子感染すると、新生児には抗体ができず一生ウイルスが体内に残ってしまう、キャリアといわれる状態になります。そのうち10~15%の人が将来的に慢性肝炎から肝硬変や肝臓がんになる可能性があります。妊婦がB型肝炎ウイルスをもっている場合は、新生児に対して生まれてすぐ、抗体(γ-グロブリン)を投与してB型肝炎ウイルスの感染を予防し、その後、抗体ができるまでワクチン接種をすることで新生児のキャリア化を防げるため、必ず検査を受けて、胎児への感染と妊婦自身の発症を予防しましょう。

監修

JR東京総合病院産婦人科 医長

松浦宏美

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