医療費節約のポイント

最終編集日:2022/3/30

だれもがいつでも適切な医療を受けることができる国民皆保険制度は、日本が世界に誇るすばらしい制度です。しかし、少子化や高齢化など社会構造の変化と医療環境の進歩などにより医療費は年々増加し、この制度は今岐路に立っています。
この制度を維持していくためにも、一人ひとりが医療費を節約するための工夫をしていくことが求められています。
医療費を節約するポイントをいくつか紹介していきましょう。


「かかりつけ医」「かかりつけ薬局」をもつ

かかりつけ医は、診療だけでなく病気の発症予防や健康管理についてアドバイスをしてくれる身近な医師のことで、これにはさまざまなメリットがあります。
・大病院にくらべて待ち時間が比較的少ない
・初診時や再診時の特別料金が加算されない
・かかりつけになることで、質問や相談がしやすくなる
・病歴や体質、生活習慣などを把握しているので適確な治療が受けられる
・治療だけでなく生活習慣に関するアドバイスを受けることができる
・必要に応じて、専門医や大病院への紹介状を書いてもらえる


かかりつけ薬局は、複数の医療機関を受診した場合でも、薬の重複の防止、残薬の管理、健康や介護に関する相談などができます。


ジェネリック医薬品を使用する

ジェネリック医薬品は、新薬の特許が切れた後に同じ有効成分を使って製造された薬のことです。新薬に比べて大幅に研究開発費が抑えられるため、先行する新薬より安価で同様の効果をもたらすことができるのです。高騰する薬剤費の節約につながります。また、薬剤の形や大きさなど、飲みやすく改良されたものもあります。


最初から大病院を受診しない

大学病院や地域の基幹病院などの大病院は、本来がんや難病など高度な検査や治療を必要とする病気をおもな治療対象としています。
紹介状をもたずに大病院を受診すると、初診料のほか「特別料金」が加算される場合があります。この特別料金は医療機関が自由に設定でき、健康保険が適用されないため全額が自己負担です。


受診する時間に注意する

「平日は時間がとれない」「夜間や休日のほうがすいている」などの理由で診療時間終了後や休診日に受診する人が少なからずいます。こうした受診には時間外加算等がつくため、負担する医療費も割り増しになります。急病のとき以外は診療時間内の受診を心がけましょう。


安易に初診診療をくり返さない

「新しいクリニックができた」「口コミ情報でいいと聞いた」など、安易な理由で次から次へと医療機関を変えることはやめましょう。そのたびに初診料がかかり、同じ検査や投薬をくり返すことで、医療費がかさむだけでなく、体にも負担がかかってしまいます。


医療費控除の申告はきちんとする

医療費控除は、1世帯で1年間の医療費が、保険金などで補てんされる金額を除いて10万円 (総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%)を超えるときは、確定申告をすると税金の還付が受けられる制度です。
医療費の領収書から、「医療費控除の明細書」を作成し、確定申告書に添付します。通院のための公共交通機関の交通費や治療に必要なOTC医薬品も一部対象になります。
2017年から、スタートした「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)」も医療費控除制度のひとつです。


健康管理は自分でしっかりと行う

内臓脂肪型肥満に高血糖、高血圧などが重なった、いわゆるメタボリックシンドロームは、進行すれば深刻な病気を招き、医療費負担が増すだけでなく、生活の質の低下を招きます。予備群や軽症のうちなら、食生活や運動習慣を改善することで病気の発症を防ぐことができます。これまでの生活習慣を見直し、メタボリックシンドロームを未然に防ぎましょう。


禁煙は健康管理の第一歩

喫煙はいろいろな病気の原因になると考えられています。さまざまな研究報告により、禁煙した人の医療費はしない人にくらべて少ないことがわかっています。
禁煙したいけれどできないという人は、一定の条件を満たした場合、禁煙治療に健康保険が適用されます。一度、禁煙外来があるクリニックなどに相談してみましょう。

監修

寺下医学事務所 医学博士

寺下謙三

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