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骨肉腫
こつにくしゅ

最終編集日:2025/12/19

概要

骨肉腫は、骨にできるがんです。10〜20歳代の若年層に多いがんですが、中高年にも一定の割合で発症します。発症頻度は50万人に1人とごくまれな病気で、日本での発症数は年間250人程度です。多くはひざのあたりの骨に肉腫ができますが、肩に近い上腕骨に発生する場合もあります。初期にははっきりとした自覚症状がなく、X線検査では肉腫の発見が困難なため診断がむずかしい病気です。現在は医療の進歩により、さまざまな治療法で治療が進められています。

原因

骨肉腫の原因はまだ解明されていません。遺伝子の変異によって発症するのではないかなどいくつかの仮説はありますが、まだ研究の段階です。そのため予防法も確立していません。早期発見でできるだけ早く治療につなげることが重要といえるでしょう。

症状

おもな症状は痛みや腫れですが、初期症状が非常にわかりづらいのがこの病気の特徴です。ひざの骨や肩の近くの上腕骨、また足の付け根からひざまでの大腿骨など、骨肉腫が発生しやすい場所の痛みや腫れには注意すべきです。ただこれらの部位の異常は10〜20歳代の成長期や、スポーツで骨や筋肉を使いすぎた場合などにもよくみられるため、すぐに骨肉腫と結びつけるのは早計です。痛みや腫れが長引いたり、その部位が熱をもっているような症状が続いたりする場合は、念のため整形外科を受診するとよいでしょう。

検査・診断

整形外科ではまずX線検査を行います。X線検査で疑いがあれば、CT検査やMRI検査などの精密検査を行います。これらの画像検査によって、骨に病変があり腫瘍性を伴っているかどうかを確認し、腫瘍性がある場合は生検(患部の一部を採取して行う検査)によってそれが骨肉腫であるかどうかを診断します。

治療

骨肉腫は骨のがんなので、ほかのがんと同じように手術療法、抗がん剤による化学療法、放射線療法を組み合わせた治療を行います。

一般的な治療のプロセスは次のとおりです。

●化学療法(抗がん剤)

まずはほかの臓器などへの転移を防ぐため、抗がん剤治療を先行させます。抗がん剤は副作用が強く、吐き気、食欲不振、脱毛などを伴います。

●外科療法(手術)

抗がん剤である程度、骨肉腫が縮小したり、小さくならない場合でも、一定期間抗がん剤治療を行った後に、手術を行います。手術では、再発を防ぐために、骨肉腫が発生した骨を周りの筋肉で包むようにして取り除きます。骨肉腫の部位によっては骨を腫瘍用人工関節に置き換える再建なども行われます。骨肉腫は手術ができないと根治が見込めません。

●放射線療法

切除が困難な部位に骨肉腫ができている場合は、手術の代替手段として放射線治療を実施することもあります。

セルフケア

予防

骨肉腫は初期症状に気づきにくく、専門的な知識をもつ医師でなければ正確な診断は困難です。日常生活のなかで、痛みや腫れなどの違和感を感じた場合、それが病気のサインの可能性もあるため、見逃さないように注意しましょう。


・骨折

いつもと同じようにスポーツをしているときなどに、急に強い痛みを感じて骨折を疑うことがあります。若年層では、通常そう簡単に骨折することはないため、軽いきっかけで骨折をした場合は、骨肉腫などを原因とする病的骨折の可能性があります。非常にまれですが、整形外科のX線検査では骨肉腫の発見はむずかしいため、不安があれば専門医に相談することをおすすめします。

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監修

武蔵野赤十字病院

石橋祐貴