乳児血管腫

にゅうじけっかんしゅ

最終編集日:2022/9/20

概要

乳児血管腫は、生後まもない乳児にみられる赤いあざのことで、いちごのように盛り上がった状態になるため、「いちご状血管腫」とも呼ばれています。毛細血管が増殖した良性腫瘍であり、大抵は7歳くらいまでに赤みは引いていきますが、跡(あと)が残る場合もあります。

放置しても自然に改善が見込めるため、経過観察となることもありますが、跡が残る可能性を考慮して、発症の部位や大きさによっては早期に治療を行う場合もあります。


原因

原因は不明ですが、毛細血管の異常な増殖によって起こると考えられています。女児、早期産児、低出生体重児に好発します。日本人での発症率は約1%といわれています。

症状

生後まもない時期に、皮膚に赤い斑点ができ、その後モコモコと表面が隆起して、いちごを半分に割って貼りつけたような赤いあざになります。

大きくなる場合は6~12カ月までは拡大がつづき、その後は縮小し始めます。7歳くらいまでには色の赤みは消えますが、跡になる場合もあります。

あざの面積は数mmほどの小さいものから、こぶし大以上のものまで、隆起する高さも1mm未満から数cmまでとさまざまです。血管がある場所であれば、どこにでもできる可能性がありますが、頭部や顔面などにできることが多いといわれています。


乳児血管腫,いちご状血管腫
乳児血管腫(いちご状血管腫)

検査・診断

視診と問診によって診断します。就学時までには色が薄くなり目立たなくなることが多いため、気にならない部位の発症や小さいあざの場合、経過観察になることが多いです。

発症部位により、命にかかわる問題になる、あるいは機能的な問題が生じる可能性がある場合、あるいは跡が残ることで整容上の問題になる部位や大きさの場合には、早期の治療がすすめられます。

治療

経過観察であざが消える場合もあれば、早期に服薬やレーザー治療などを行う場合もあります。治療によって赤みを消し、皮膚の隆起を小さく抑えることができますが、赤みが消えても血腫がしぼみきらずに皮膚が隆起したままになることもあります。この場合は自然治癒が望めないため、手術で切除することがあります。

セルフケア

療養中

血腫の部分は、引っかいたりぶつけたりすると、傷がついて出血する場合があるので注意しましょう。

薬による治療は、時には副作用が起こることがあります。治療を始める前に、医師や薬剤師から副作用のリスクについても十分に説明を受け、理解したうえで臨みましょう。また、子どもの体調変化にはよく気を配り、観察することが重要です。


監修

関東中央病院 皮膚科 部長

鑑慎司

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