小児がん
しょうにがん

最終編集日:2021/12/21

概要

小児がんとは15歳未満の子どもがかかるがんの総称です。小児期に発症する特徴的な白血病や腫瘍疾患の発症のピークは4〜5歳で、15歳を過ぎるとほとんど発症することがなくなるため、15歳未満という基準が設けられています。

おもな小児がんには白血病、悪性リンパ腫、脳腫瘍、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、ウィルムス腫瘍などがあります。大人に多い大腸がん、肺がん、胃がんなどはほとんど発症しません。小児がんのなかでもっとも多いのは白血病です。

原因

小児がんの発症原因はわかっていません。子どもの場合、大人のがんのように生活スタイルや食習慣に原因があるとは考えにくく、遺伝的要因や遺伝子の突然変異などが原因ではないかと考えられています。網膜芽細胞腫やウィルムス腫瘍などは遺伝的要因が強いといわれています。

症状

初期の小児がんにはあまり特別な症状は現れません。そのため症状が現れたときにはすでに進行しているケースが多くみられます。

全身の症状としては、発熱、吐き気、頭痛、骨や関節の痛み、体重の減少、寝汗、リンパ節の腫れなどがあります。

白血病や悪性リンパ腫など血液のがんのおもな症状は、貧血、顔面蒼白、出血斑、血小板の減少などです。

眼科の症状としては、白色瞳孔、縮瞳(しゅくどう)、眼瞼下垂、眼球突出などがあります。

検査・診断

小児がんは種類が多く、発生部位もさまざまなので、症状に応じた検査や診断が行われます。また、症状が現れたときには進行しているケースが多いので、診断は迅速に行う必要があります。

採血よる血液検査や採尿による生化学検査のほか、最近は腫瘍マーカー検査も頻繁に行われています。腫瘍が見つかればその部位のX線検査、超音波検査、CT検査、MRI検査、PET検査などが行われます。これにより進行度や転移の有無、そして生検の必要性などがわかります。

治療

小児がんは15歳未満の子どもに発症するがんの総称ですから、どのがんに罹患したかによって治療法は大きく異なります。一般には大人と同様に、症状にあわせて手術療法、放射線療法、化学療法を行います。

ただし、小児がんはまれに発症する、いわゆる希少がんも多く、専門医がたくさんいるわけではありません。多くの場合、小児がんと診断されると各都道府県に数カ所しかない専門医がいる大学病院やがんセンター、こども医療センターなどで入院治療が行われます。

セルフケア

療養中

小児がんは入院して治療を行うケースがほとんどです。患者である子どもはもちろん、周囲の大人も不自由や忍耐を求められる生活になります。医師の指導に従い、前向きに明るく毎日を過ごすことが大切です。

病後

大人と違って、子どもは成長過程にあります。治療が終わり治癒したようにみえても、がんの再発があるかどうかだけでなく、手術や抗がん剤、放射線治療の影響がどのように現れるかわかりません。定期的に医療機関を受診し、からだの成長度合いやさまざまな機能が、年齢相応に発育しているかをしっかり確認していくことが大切です。


監修

寺下医学事務所医学博士

寺下謙三

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