悪性リンパ腫 <子ども>

あくせいりんぱしゅ・こども

最終編集日:2022/3/15

概要

悪性リンパ腫とは、細菌やウイルスなどの病原体から体を守っている白血球の一種であるリンパ球ががん化したものです。多くはリンパ節に病変が生じてリンパ節腫脹をきたしますが、ときに胸の中(縦隔)や消化管、皮膚などリンパ節以外の組織から発生することもあります。

悪性リンパ腫は、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別され、小児では後者がほとんどです。非ホジキンリンパ腫のなかでは、バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、未分化大細胞型リンパ腫の4病型が小児の悪性リンパ腫の90%を占めています。

悪性リンパ腫は、小児がんの約10%を占めており、小児人口10万人に約1人の割合で発生しています。年長児に多い傾向があります。


原因

多くの悪性リンパ腫の発症原因については明らかになっていません。ただし、一部の病型には、ウイルス感染が関係していることがわかっています。

症状

症状として、痛みの伴わないリンパ節の腫れ、原因不明の発熱、体重減少、過剰な寝汗などがあります。腹腔内に生じると、腹部膨満や食欲低下などをきたすことがあります。

気管の周辺に発生すると、呼吸困難が起こることもあります。


検査・診断

どのタイプ(病型)のリンパ腫かを調べるために、病変組織の一部を採取(生検)して、病理組織診断を行います。さらに、超音波検査やCT検査、PET-CT検査などで、病変の進行の程度を把握します。

治療

ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫ともに、抗がん剤を複数種類投与する多剤併用化学療法が有効です。病変が限局している場合、90%以上の治癒率が期待できます。病気が進行している場合には、70〜90%の治癒率が報告されています。しかし、難治の症例もあり、さらなる治療成績の改善が期待されています。

セルフケア

病後

抗がん剤投与によって免疫が低下しますので、手洗い、うがい、マスク着用などの感染予防対策が重要です。

治癒後も定期的に通院して経過をみることになります。治療後、長い時間が経過した後に副作用などが現れることも考えられるので、成長の影響を考慮しつつ、長期のフォローアップが必要となります。


監修

東海大学 医学部血液腫瘍内科 教授

川田浩志

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