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陰茎腫瘍
いんけいしゅよう

最終編集日:2026/3/31

概要

陰茎にできる悪性の腫瘍が陰茎がんです。我が国において男性の腫瘍では非常にまれながんです。60歳代に発症することが多いとされています。

原因

正確な原因は不明ですが、亀頭、包皮の慢性炎症が、がん化を促進すると考えられており、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染や、包茎に伴う慢性的な衛生状態の低下、肥満、喫煙なども危険因子といわれています。

症状

亀頭や包皮に、軽度のびらん(ただれ)、カリフラワー状の腫瘤、盛り上がった潰瘍などがみられます。初期は湿疹のように見えますが、徐々に肥大化して悪臭や滲出液が出てくることがあります。進行すると、近くにある鼠径部のリンパ節に転移することがあります。

検査・診断

視診や触診で皮膚病変を確認します。その後、陰茎がんが疑われる場合には、血液検査、超音波検査やMRI検査などの画像検査を行います。リンパ節への転移の有無を調べるためにCT検査が行われることもあります。さらに、組織を採取して行う生検で診断を確定します。


治療

腫瘍を含めた陰茎切断術(部分切断あるいは全切断)を行い、切除した組織の病理学的検査によりがんの悪性度や、広がりの程度を確認したうえで、病状に合わせて、鼠径部のリンパ節転移に対する手術療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤治療)が行われます。

比較的小さな腫瘍に対しては陰茎を温存する手術も選択されています。

また、手術単独ではなく、手術の前後で放射線療法や化学療法を組み合わせる治療法も試みられています。

リンパ節へ転移している場合や手術ができない場合は、抗がん剤による化学療法が行われることもあります。


セルフケア

病後

陰茎がんは再発するケースが多いので、定期的な検査と医師の診察が必要です。

また陰茎は排尿と性生活を担う臓器ですから、治療によってはその後のQOL(生活の質)や精神的なケアが必要になることがあります。


予防

早期発見・早期治療が非常に大切であるため、陰茎の異常に気づいたら、受診することをためらわず、泌尿器科、皮膚科で診察を受けましょう。

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監修

なかむらそうクリニック 院長

中村聡