知らぬ間に起こる「低温やけど」に注意

最終編集日:2024/1/5

使い捨てカイロや充電式カイロ、湯たんぽや電気あんか、電気毛布などは、寒い時期を乗り切るために活用したいアイテムですが、使用方法を誤ると低温やけどを起こす可能性があります。


「低温やけど」は、比較的低い温度のものが長時間、皮膚の同じ場所に触れ続けることで起こる場合があります。高温の湯や物体に皮膚が接触した場合は、痛みや熱さを感じて反射的に反応することができますが、44〜55℃ほどだと痛みを感じにくくなります。その結果、皮膚の表面から深い部分にまでじわじわとやけどが広がって、知らぬ間に深いやけどを負ってしまうことがあるのです。

接触している時間が長いほど、やけどが深くなります。皮膚が赤くなる、水ぶくれができているといった症状は、翌日や数日後になって現れることもあります。


「低温やけど」と聞くと、高温のやけどに比べて軽く思われがちですが、治るまでに1カ月以上かかることや、やけどの程度によっては外科的な治療が必要になることもあります。

もしも、疑わしい皮膚症状を見つけた場合は、速やかに医療機関を受診してください。


カイロや湯たんぽなどを使用するときは、必ず説明書の「正しい使い方」を確認したうえで使用するようにしましょう。使い方を誤っているというケースも意外と珍しくありません。また、小さな子どもや高齢者など、自分で熱源との距離や接触時間のコントロールが難しい場合には、周囲の人の十分な注意が必要です。

監修

保健同人フロンティアメディカルチーム

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