喫煙のリスクを知ろう ~5月31日は世界禁煙デー

最終編集日:2023/5/29

5月31日は世界禁煙デーです。喫煙が健康に与える影響について、改めてそのリスクを知ることで禁煙を目指しましょう。


●喫煙者本人への影響

たばこの煙には200種類以上の有害物質が含まれています。その中に、約70種類の発がん性物質があるとされ、全身の臓器に影響を及ぼします。

「たばこのがん」というと、肺がんや喉頭がんなどを思い浮かべるかもしれませんが、胃がん、肝臓がん、すい臓がんなど、全身の多くのがんに深く関係しています。

また、たばこに含まれるニコチンが末梢血管を収縮させることで、血圧を上げたり、血管を傷つけたりします。脳卒中、心筋梗塞などの循環器の疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、2型糖尿病、歯周病など、実に多くの病気に関係しているのです。


●妊婦・胎児への影響

妊婦の喫煙は、本人だけでなく胎児にも影響を及ぼします。流産、早産、死産をはじめ、胎児の発育遅延による先天異常、低体重などのリスクが高まります。

さらに、たばこに含まれるニコチンは母乳にも含まれるため、それを飲んだ赤ちゃんは嘔吐や下痢、体重増加不良、不眠、急性ニコチン中毒の症状が出ることもあります。また、乳児突然死症候群(SIDS)のリスクが高まるとされ、母親だけでなく家族の喫煙も注意が必要です。


●家族や周囲の人への影響

喫煙者が吸うたばこの煙(主流煙)だけでなく、立ち昇る煙や喫煙者が吐き出した煙(副流煙)にもニコチンや有害物質が含まれており、この副流煙を吸うことを「受動喫煙」といいます。有害物質は主流煙より副流煙により多く含まれ、たばこを吸う本人同様にその健康被害が報告されています。


●やめられないのは本人のせいではない

たばこに含まれるニコチンは、脳に働きかけて快楽に関わる脳内神経伝達物質を放出します。血中のニコチン濃度が下がると、不快感を覚え、喫煙をくり返してしまうのです。これを「ニコチン依存症」といい、本人の意思だけでは禁煙することは難しいケースがあります。たばこをやめたいときは、ぜひ禁煙外来を受診して医師と二人三脚で禁煙を目指しましょう。


喫煙は、予防できる「最大の死亡原因」であることがわかっています。自分自身だけでなく、家族や周りの人の健康を守るためにも、この機会に禁煙にチャレンジしてみませんか。


※「加熱式たばこ」にも、有害物質やニコチンが含まれる。紙巻きたばこと比較した健康被害はまだ十分明らかになっていないものの、健康被害を引き起こす可能性が高いと考えられ、使用は推奨されていない

監修

こころとからだの元氣プラザ 呼吸器内科

伊藤秀幸

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