父が他界し愛犬が要介護に…将来が不安
先日、父親が他界しました。続けて、学生時代から飼っている愛犬が要介護の状態になり、不安でたまりません。母親はすでに亡くなっており、妹がいますが、結婚して離れたところに住んでいます。結婚の予定もなく、愛犬がこれからどうなっていくのか、働きながら一人で面倒を見られるのか、亡くなったら自分はどうなるのか、いろいろ考えてしまい、寝不足です。趣味があれば、とも思いますが、探す手段もわからないし、探す気力もありません。
女性/40代
2021/12/21
お父様がお亡くなりになったとのこと、まずは心からお悔やみ申し上げます。まだ、亡くなられてから日が浅いのでしょうか。お母様はすでに他界されて、妹さんも離れてお住まいとのことですから、もしかしたらお父様の介護や看病なども、お一人でがんばってこられたのかもしれませんね。あるいは、比較的急な亡くなり方であったとしても、ご家族がこの世から去ってしまったあと、社会的にも対外的にもさまざまな手続きをしなくてはならず、そのうえ大切な存在を失ったということのショックから、気持ちのうえでも、揺れ動きが大きい日々が続くのは自然なことです。その結果、心身ともにさまざまな負担がかかり、支障が出てくることも珍しくありません。あなたも、まだまだ、お父様の亡くなったあとの整理がつかず、ふだん通りの生活に戻っていないのでは、とお察しします。
一方で、今度は愛犬が要介護状態なのですね。お父様をお見送りして間もないなか、仕事をしながら、本当に大変なことと思います。ペットといえども、大切な家族だからこそ、しっかり面倒をみたい、最期まで愛情をもって接したい、とお考えなのではないかと拝察します。あなたの愛情や責任感の強さを感じました。
愛犬が大切な存在だからこそ、老いて弱っていく姿を見るにつけ、行く末が心配になったり、不安になったりすることは、当然のことといえます。おそらく、その不安や心配をゼロにすることはできないでしょう。しかし、あなたは、「いろいろ考えてしまって寝不足」とのこと。おそらく、あれこれ考えているうちに、ご自身で悲観的な未来をどんどん想像してしまい、不安な気持ちが大きくなっているのではないでしょうか。
お父様がお亡くなりになり、まだ日も浅いのであれば、無理もないことと思います。亡くなった直後は気が張っていても、少し日が経っていくと、だんだん疲労の影響が心身に出てくることもあります。また、愛犬が要介護状態になっている姿は、ご両親、あるいは晩年のお父様の姿を思い起こさせやすいのかもしれません。「これからどうしたらいいのか」という思いは、愛犬に対するものと同時に、お父様に先立たれた、まさに今のあなたのご心境なのではないでしょうか。愛犬を通じて、今までたまっていた悲しみや心細さ、不安などが表に出ている、ということかもしれません。
ご家族や近しい方が亡くなったあと、気持ちの整理がついていくには、1年ないし数年はかかるといわれています。まずは、意識的に休養をとることで、疲労を回復させるよう心がけましょう。また、気持ちの面でも、最初は、泣きたくなったり、元気が出なかったり、寂しさや悲しみにさいなまれたりすることが頻繁にあるのが普通です。無理に元気を出そうとしたり、自分の気持ちを封じ込めたりせず、泣きたくなったら泣いたり、落ちこんだり、なるべく自然なままにふるまうことが大切です。
趣味などを探す気力がわかないときは、無理をする必要はありません。しばらくゆっくりと休養を心がけ、自然に「何か始めたい」と思えるようになるまで待ちましょう。また、気持ちを理解してもらえる方に、話を聞いてもらうと楽になる場合があります。気が合いそうなご家族やご友人がいれば、話してみるのもひとつです。ただし、かえってつらくなる場合は、やめておきましょう。
不安や落ちこみは、徐々に頻度や程度が軽くなっていくものです。生活や仕事に支障が出ていなければ、無理をせず、そのまま様子を見てもよいでしょう。ただし、今のあなたのように、不安が大きくて不眠になるほど思いわずらっている状態が続くと、疲労が蓄積して、自律神経などのバランスが崩れてしまうことがあります。不眠が改善しない、不安が抑えられない、仕事にも影響が出ている、といったことが続くなら、心療内科やメンタルクリニックを受診して、まずは心身のケアをしっかりと行いましょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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