気の合わない近所の人との接し方
近所に気の合わない人がいます。子ども同士のつきあいもあるので、ある程度コミュニケーションをとらなければならない状況なのですが、どうしても気が進みません。どのように接していけばよいでしょう。
女性/30代
2021/12/21
隣人は選べないので、近所にどんな人がいるのかは重要ですよね。普通に日常を過ごしていれば顔を合わせざるを得ず、逆に顔を合わせないようにすると、日々の生活が窮屈なものになってしまいます。さらに、お母さんであれば、子ども同士のつきあいに及ぶ影響も考えてしまうものなので、ますますどうしたものかと思いあぐねますよね。
こういう心の状態は、心理学において“葛藤”と呼ばれています。選択肢が二つあり、こっちを選んでもマイナス、あっちを選んでもマイナスか(-と-)、あるいは、どっちを選んでもプラス(+と+)の状況を指し、選択の決断がむずかしくなると言われています。あなたの場合は、会っても苦痛、会わなくても子どものことが心配、という一見、-と-の、どっちも選びたくない葛藤状況といえるでしょう。
しかしよく考えてみると、会うことで、子ども同士のつきあいが悪くならないようにできるというプラスがあり、会わないことも、気が楽になる、あるいは苦痛を回避できるというプラスがあります。こうして見方を少し変えてみると、“どっちを選んでもマイナス”の究極の選択が、“どっちを選んでも多少はプラスがありそう”という、さほどつらくはない選択に思えてきませんか。そう思えてくれば、プラスならどっちでもいいか、まぁ踏み切ってみるか、という一歩前に進む気力が少し出てくるのではないかと思います。
ここまできたら、あとはちょっとした工夫でさらに気持ちが楽になるはずです。工夫のひとつは、“間(あいだ)を取る”ことです。あなたも仰っている“ある程度のコミュニケーション”、つまり、ほどほどのコミュニケーションが落としどころになってくるかと思います。ただし、ただ“ほどほどに”と言われても、さほど気持ちは楽にならないものです。“ほどほど”の度合いをもう少し具体的に決めることで、はじめて肩の荷が少し降りたような楽な気分になれます。例えば、会ったときは会釈だけにとどめよう、あるいは、差し障りのない世間話だけして、理由をつけてすぐ立ち去ろう、などと会話の濃度を決めておくのもひとつの手です。あるいは、会ってしまうような機会そのものを、例えば、週に1回顔を合わせるくらいにしよう、などと頻度設定するのもよいでしょう。その場合は、例えば、子どもにまつわる自治会の企画やその打ち合わせだけ参加する、とか、あるいは近所同士集まっての掃除の時だけ3回につき2回だけ参加しよう、といった設定になるかと思います。
マイナスばかりじゃない、プラスの意味合いもある、と思い直して、さらには“ほどほど”を具体的にしてみる。よかったら、試してみてください。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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