Question

人生の岐路、強い心を持ちたい

現在、転職を考えています。今の会社に強い不満があるわけではないのですが、仕事内容や将来への展望から、新しい道を探すといった結論に至りました。ただ、私は大きな選択を迫られたとき、臆して楽なほうや、何もしなくてもいいほうに流されがちです。現状はさほど大きな問題がない、といった点も今後足踏みをする理由になってしまいそうです。自分のこころを強く持ち行動に移すため、どういったことに気をつければよいか、アドバイスをください。

男性/20代

2021/12/21

Answer

仕事を変えることは、大きな選択ですよね。あなたはまだ若いので、転職のリスクは中高年の方ほど高くはないのでしょうが、どんなに慎重に考え決めたとしても、それがうまくいくかどうかはわかりません。現状維持であれば、「こうありたい」という自分の希望は叶わないとしても、ある一定の安定や安心感は得られます。とくに今の会社に大きな不満が無いのであれば、なおさらです。大きな決断ゆえに、軽々しく実行に移せず、色々迷うのは当然のことです。丁寧に真剣に、ご自身の人生、将来を考えているからこその悩みだと思います。


物事を選ぶとき、あなたは慎重に考え、まじめに向き合い、時間をかけるタイプなのですね。そのこと自体は、決して悪いことではありません。むしろ大きな選択の時には、とことん悩み考えぬいた方がいいのです。今の会社にいて強い不満がないということ自体、今のあなたには実感としてわかりづらいかもしれませんが、実は相当恵まれたことでもあります。それをふり捨ててでも、転職することがよいことなのか、改めてご自身に問い直してみることをおすすめします。


現状に満足せず新しい道を探す、ということは、ある一面ではとても勇気や向上心があることの証のような感覚を抱きやすいと思います。しかし、「そんな選択のできる自分ってすごい!」と、一時的な高揚感から踏み出してしまうことこそ、用心しなければいけません。あなたは、「臆して楽なほうや、何もしなくてもいいほうに流されがち」とご自身の性格を否定的にとらえていらっしゃるようですが、新たなことに踏み出すにあたって不安があることは、誰にとっても当たり前です。不安から目を背け、それが、あたかも無いかのようにふるまうことこそ、いちばん避けなければいけません。つまり、不安はあり、それは常に意識の片隅にありながら物事を決めていく、ということが重要なのです。


しかし一方で、不安を意識しすぎて、大きくふくらませすぎるのもよくありません。そういった状態では、現実的な判断ができなくなります。性格的には、完ぺき主義、人の目を気にしすぎる、何でも悲観的に考えるタイプの人は、この傾向が強くなりがちです。失敗を未然に防ぐ準備は大切ですが、新しいことに挑戦するときには、すべてうまくいくように準備することは不可能です。何事もやってみなければわからないのです。また、周囲の人とうまくやっていくことは大切なことですが、すべての人に気に入られるように行動することも不可能です。「どうせやったってうまくいかない」と何事につけて悲観的に考える人は、失敗したときの傷つきを恐れているかもしれませんが、いろいろと努力しても失敗するときは誰にでもあります。


ですから、自分自身が「臆してしまいがち」な性格であるなら、「自分は今、必要以上に臆病になりすぎてないか」「失敗を恐れすぎてないか」と、少し自分の思考パターンを考え直してみる視点を持ちましょう。一人で考えていると、どうしても視野が狭くなりがちなので、周囲の方やカウンセリングなどを利用してもよいかもしれません。なるべくいろいろな方の意見や考えを聞いて、転職先についての情報も積極的に集めてみましょう。そうやって行動に移していくうちに、だんだん考えが固まっていく場合もあります。そのように、色々考えたり、情報を集めたり、周囲の人の意見を聞いたり、自分で選択するにあたっていかに努力し時間を使ったか、そのプロセスこそがとても大切なのです。どれだけ真剣に「転職」に向き合ったかという感覚こそが、その後のあなたを支えていく力になることでしょう。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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