Question

主人の一周忌以降、原因不明のだるさ

先日、主人の一周忌を迎えました。週末に身内で法要を終え、週明けは通常通りに出勤しようと思っていたのですが、だるくて起きられず、結局休むことに。病院に行ったら「疲れが出たのでしょう」と言われました。以来、だるくて会社に行けず、寝込む日が続いています。気持ちは早く復帰したいのですが、どうしたらいいでしょうか。

女性/50代

2021/12/21

Answer

原因不明のだるさで起きられず、寝込む日が続いているのですね。心配な気持ちから、布団に入っていても、ゆっくり休めていらっしゃらないのではないかとお察しします。病院では検査などは受けられたのでしょうか。症状が続く、あるいはひどくなるような場合は、もう一度医療機関を受診して、相談してみてくださいね。そのうえで、身体的にはとくに問題がないということであれば、精神面での不調を疑っていただくことも必要かと思います。


ご主人の一周忌の法要を終えてから体調を崩されていることから、ご主人が亡くなられてからの一年が、あなたにとって、ご自身で感じている以上に大きな負担になっていた可能性が考えられます。法要をはじめ、ご主人が亡くなられたことに伴うさまざまな法的な手続き、家族や親戚とのやり取り、そして家族のケアなど、仕事を続けながら、一人でたくさんの役割を務めてこられたのではないでしょうか。


そのような状況であれば、だるくて寝込んでしまわれても無理のないことと感じます。まずは、この一年、張りつめた気持ちで頑張ってこられたご自身を労って、しっかり休養をとって、心と体を休めていただきたいと思います。


また、この一年、ご自身の体調や気持ち、また亡くなったご主人への思いなどに、気持ちを向けないままに、無理を重ねてきたのではないでしょうか。ご自身に気持ちを向けることを無意識のうちに避けてきていたとしたら、とても心配です。


大切な人を亡くした時、残された人には悲しみという感情だけでなく、さまざまな心や体の変化を体験します。日常生活にも多くの変化が起こり、人生がまったく変わってしまったと感じることもあるかもしれません。多くの場合、ショック期、喪失期、閉じこもり期、再生期といったプロセスをたどると考えられていますが、その方のおかれた環境や状況によって、このプロセスは長かったり、短かったり、ときにはあと戻りしたり、また思いもかけないタイミングで訪れたりすることがあります。突然の事故や病気などによる死別の場合には、新しい生活を取り戻していくために、長い時間がかかることもあります。


今回の症状は、「今のあなたには心と体の休息が必要だよ」という体からのメッセージととらえることもできます。昼寝や入浴でゆっくりと体を休めたり、また、散歩で軽く体を動かしたり、おいしい物を食べたりするのもよいでしょう。リラックスの方法や簡単にできる気晴らしについても、考えてみてください。


少し元気が出てきて、もしできそうだったら、ご主人の持ち物や写真、思い出の品などを整理してみるのもよいかもしれません。その際に、こみ上げてくる気持ちを一人で抱え込まず、家族や友人など、ご主人との思い出を共有できる人たちに、聞いてもらったり、語り合ったりすることも大切です。そういう人が見当たらない場合は、日記やノートに気持ちを書き留めることで、気持ちを整理する方法もあります。


相手に気を遣ってしまい安心して本音で話せる人がなく、悲しみや気分の落ち込みが長く続くといった場合は、カウンセリングで心の専門家に話を聞いてもらうこともできます。また、眠れない、不安が強いなどの症状が続く場合は、心療内科等で相談してみることもひとつの方法かと思います。


一人ですべてを引き受けるのではなく、信頼できる人に手助けしてもらいながら、あなた自身のケアを心がけてくださいね。あまり急がず、心と体の声に耳を傾けながら、ゆっくりと取り組んでいただければと思います。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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