「努力する意味がわからない」という娘
小6の娘が、学校のアンケートで「努力する意味がわからない」と回答し、先生から「いままでより気にかけてあげてください」と、家に連絡がありました。勉強などはしっかり取り組むように方向づけしてきたつもりなのですが、最近、宿題もせずに遊びに行き、帰る時間も遅いことが多いようです。こんな場合はどんな対応をしたらいいのでしょうか。
男性/40代
2021/12/21
「なぜ努力するの?」や「なぜ勉強するの?」という子どものピュアな問いに、私たち大人はどぎまぎして、つい目先の目標を挙げるだけで言葉を濁したり、あるいは答えようがなくて怒ってしまったりで、なかなか、うまく対応できないものです。
でもよく考えてみると、この問いは私たち自身も、子どもの頃に親や先生にぶつけて困らせていたり、あるいは心の中で思っていたりしていた問いなのではないでしょうか。多くの人が、ちょうど小学校高学年から中高生くらいの時期に、「なぜ嫌いな科目の勉強までしなきゃいけないの?」や、「将来、仕事ってしなきゃいけないの?」といった問いを発していたことでしょう。あなたはどうだったでしょうか。
もし、ご自身にもそういった経験があるなら、対応のひとつとして、ご自分の体験から語ってあげることができます。「僕も君と同じ頃、勉強って何の意味があるんだろうって思ってたなぁ」と話しかけてあげれば、娘さんも「えっ、お父さんも?」となって、これだけでも通じ合えて、話し合いのベースができそうです。
さらに、社会に出てから、努力や勉強の大切さを初めて実感したことがあるはずです。この実感と、子ども時代の素朴な疑問との落差こそが、丁寧に話してあげたい部分なのです。つい端折って、「勉強は大切に決まっている、つべこべ言わずに宿題しろ」などと結論だけを押しつけてしまいがちです。しかし、そこに至るまでのストーリーを聞かせてあげれば、仮にその場では聞いていないようでも、子どもの心の片隅にはしっかり残っていて、のちのちよい影響があるかもしれません。
もちろん、「勉強しておくと、将来、進学先や仕事を選ぶときに選択肢が広がる」、「勉強したことで考える力が身について、将来むずかしい状況になった時でも乗り越えられる」、あるいは、ズバリ「考えることで脳も成長するから、勉強は必要だよ」といった理由づけもあります。その子の気質や方向性に合わせて、話してあげてもいいでしょう。
繰り返しになりますが、あなた自身に努力や勉強の必要性を痛感したような経験があるとしたら、その経験こそ貴重です。是非、その経験をご自分の言葉で、娘さんに伝えてあげてください。きっと娘さんは、努力することの意味を多少なりとも感じとってくれることと思います。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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