実家の庭掃除をしたいけど破傷風が心配

実家の庭掃除をしようと思うのですが、古くて錆びた道具などがたくさん置いてあり、破傷風が心配です。破傷風はどのように感染するのか、何に気をつければよいか教えてください。
この質問への回答
みんなの家庭の医学メディカルチーム
破傷風は、破傷風菌による感染症です。破傷風菌は、土壌、哺乳類の腸管や糞便に常在する細菌です。
おもに、外傷などの傷口から破傷風菌が侵入して感染します。侵入した菌は血流にのって脳や脊髄に達し、神経系を障害します。潜伏期間は3~21日とバラつきがあり、平均8日前後です。感染から発症までの時間が短いほど重症度が高くなるといわれています。
外傷を負ってしまったら、破傷風菌に感染するリスクはあります。とくに次のような場合、そのリスクは高いといわれています。
・治療をしないで6時間以上放置する
・傷の形が複雑である
・傷の深さが1cm以上ある
・次のような傷がある…挫創、刺創、熱傷、重症凍傷、銃創
・傷の部分に発赤・腫脹(腫れ)・疼痛などの感染徴候がある
・傷の一部が壊死している
・傷に土・糞便・体液(他者や多生物の)・塵埃などが付着している
・傷の部分の感覚が鈍い、など
上記のようなリスクの高い傷を負い、10年以内に予防接種歴がない場合、受診して予防措置を受けましょう。予防措置としてはTIGが投与されます。
また、軽症の場合でも、水道水などの流水で洗い流す、殺菌消毒液で消毒する、ばんそうこうや滅菌ガーゼなどで傷口を保護する、などの応急手当を忘れずに行うことが大切です。
破傷風は、日本では5類感染症に指定され、現在は乳幼児から四種混合(DPT-IPV)ワクチン、または学童が対象の二種混合(DT)ワクチンの定期接種が行われています。破傷風ワクチン(破傷風トキソイド)の効果は、ほぼ100%で効果は約10年とされています。1968年以降に生まれた人は、定期接種を受けているため、10年ごとに1回の接種をおすすめします。
10年以内に破傷風ワクチンを接種しておらず、症状や外傷の状況から感染が疑われる場合には、外科への早めの相談をおすすめします。
※2025年7月24日現在の内容です。


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