経過観察だった卵巣嚢腫が大きくなったら手術が必要?

女性/30代
2025/07/23

10年ほど前に卵巣嚢腫が見つかり、経過観察となりました。最近、おなかがはることが多く、もしかして卵巣腫瘍が大きくなってきたのではないかと不安です。大きくなっていたら、手術などを受けないといけないのでしょうか。

この質問への回答

保健同人フロンティアメディカルチーム

卵巣嚢腫は、通常、無症状のまま経過するケースが多くみられますが、嚢腫が大きくなると、手で触れて気がついたり、下腹部痛や腹部の張り(膨満感)、頻尿などの症状が現れたりします。

また、大きさが6cm以上になると、卵巣の根元がねじれる「茎捻転」を起こしやすくなります。


一般的な治療として、卵巣嚢腫が良性で、大きさが6cm未満であれば、月経周期を考慮しながら、3~6カ月に1度程度の定期的なチェックで経過観察します。現時点では、チョコレート嚢腫以外の嚢腫を縮小・消失させる薬物はなく、良性でも大きさが6cm以上のものは、茎捻転を避けるために手術が考慮されます。

卵巣嚢腫の手術は腹腔鏡が主流で、大きさや嚢腫の状態などにもよりますが、妊娠を望む場合には正常な卵巣組織を残す「嚢胞摘出術」が適応されます。嚢腫が大きく、卵管、子宮、膀胱、尿管など、周囲の臓器と癒着を起こしている場合には、卵巣と卵管を切除する「付属器摘出術」が行われます。悪性の疑いがある場合には開腹手術を行うこともあります。

いずれにしても、妊娠・出産を望む場合には、慎重に治療法を選択することになります。


ご相談者の場合、卵巣嚢腫が確認されたのが約10年前ということなので、まずは検査をして、現在の状態を確認する必要があると考えられます。再度、婦人科を受診し、医師に相談することをおすすめします。


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