モラハラが原因で別れた彼のことが心配
先月まで同棲していた彼が、「お前バカか?」「生きてる資格ないだろ」などの暴言がひどかったので、周囲のアドバイスもあり、別れることにしました。でも、離れてみると、彼のことが心配でたまりません。別れないほうがよかったのでしょうか。
女性/20代
2021/12/21
同棲中はつらい思いをしましたね。しかし、あなたは、問題が生じたときに周囲に相談する「相談する力」、周囲のアドバイスを聞き自分で決断する「決断する力」、決断したことを実際に行動に移してやり遂げる「遂行力」、そしてなによりも、「自分を大切にできる力」によって乗り越えたようです。きっと、別れるまでには大変なエネルギーを要したことでしょう。よく頑張りましたね。
ところが、頑張って別れたものの、今は別れた彼のことが心配でたまらないのですね。もしかしたら、同棲中、モラハラを受けながらも、彼の世話を焼いたり、彼を支えたりしていたのでしょうか。もし、彼と別れたことで罪悪感を抱いていたり、「私がいないと彼はダメになる」などと考えたりしていたら、要注意です。
「共依存」という言葉を耳にしたことはありませんか。共依存とは、特定の人との関係に、お互い過剰に依存していて離れられない状態をいいます。一般的に、共依存の状態にある人は、自分自身の問題に向き合うことを避け、代わりに依存相手である身近な人の問題に目を向けて、問題を解決してあげようとしたり、自分を犠牲にして相手に尽くしたりすることで、自分自身の存在意義や価値を見出す傾向があると言われています。その背景には、自信のなさや、自分の評価を高めたいといった心理が隠れていることが多いようです。
相手に尽くす行為は、一見、相手のためになることで、よいこと、素晴らしいことのように思えるかもしれませんが、相手の問題解決能力や心理的な成長の機会を奪ってしまうことにもなり、結果的に相手を無力化させ、自分への依存状態を強めるといった側面があるのです。
どんな相手に対しても、どんな理由があったとしても、暴言を吐くことはしてはいけない行為ですよね。日常的にそのような被害を受けている立場の人は、「自分が悪いからそうされるのだ」「自分の悪いところを直せば優しくしてもらえるはずだ」と考えるようになっていきます。しかし、「人に暴言を吐く」という問題に向き合い、取り組んでいかなければならないのは彼であり、あなたが彼を変えることはできないのです。あなたは、「自分を大切にする」ために彼と別れたのですから、自分の決断に自信をもってくださいね。
10代、20代はアイデンティティ(自己同一性)を確立していくさなかにあり、不安になりやすいことから、自分の存在意義や価値を見出すための恋愛をしやすい時期ともいえます。今回の経験をきっかけに、あなたがご自身の課題に目を向け、一歩ずつ着実に進んでいかれることを願っています。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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