Question

高校生の息子が学校に行かなくなった

連休明けから、高校1年生の息子が学校に行かなくなりました。理由は話さないのですが、どうも部活での人間関係のようです。夫がそれを厳しく叱責し、ますます部屋に閉じこもるように……。このままでは2年生への進級もできないし、体調も悪くなるのではないかと心配です。私自身も不安でどうしたらよいかわかりません。

女性/40代

2021/12/21

Answer

どうやら部活動での人間関係で悩んでいた様子ですが、それはどのような事柄だったのでしょうか。そのことについて、息子さんは今どんな思いを抱えているでしょうか。

息子さんにとってどうしたらよいかを見つけるためには、まず息子さん自身が今、何を考え、どうしたいと思っているのかを知ることが大切です。そのためには、「こちらは心配しているので話を聞かせてほしい」「これからどうしたらよいか一緒に考えたい」と落ち着いた態度で伝え、自発的に話しやすい雰囲気で接するのが望ましいでしょう。


多くの場合、子ども本人もできれば行きたい気持ちはあり、それなのに行くことができないという葛藤や罪悪感を抱えています。そんなときに周囲からも「登校してほしい」「しなければならない」といった強い期待があると、周囲の期待に応えられないことで罪悪感をさらに強め、物事に取り組む意欲が低下してしまう場合があり、注意が必要です。


ただ、親として登校してほしいのも当然の願いだと思いますので、そういった気持ちを伝えたいときは、「お母さんはこう思うのだけど、あなたはどうかしら」など、子どもの気持ちを尊重し、主体は子ども本人である意識を持って伝えられるとよいですね。これらの接し方は、旦那様にも常に意識してもらうことが望ましいでしょう。


また、こういった問題の背景には、体の不調が隠れていることもあります。そもそも眠れない、落ち着かない、不安、だるさなどで体の調子が悪く、それが原因となり学校でトラブルになった可能性も考えられます。夜眠れているか、食事はとれているか、落ち着かない様子はないかなど、自宅での過ごし方を少し注意深く見守ってみて、様子がおかしいようであれば、「体調が悪いのではないか」といった切り口で話を向けてもよいかもしれません。


子どもの問題は、子どもを支える家族にとっても大きな心労になるため、それをさらに周囲が支えていくことが重要と言われています。子どもの担任、スクールカウンセラー、養護教諭、校長などの管理職、教育相談所や病院、時には親族や友人などと連携して、見守っていくとよいでしょう。見守るサポーターが多ければ、たとえ家庭で子どもが気持ちを話さなかったとしても、誰かがそれを受け止めるチャンスも出てきます。


今、あなたが思い浮かぶ進級のことや今後の体調面の不安も、一人で悩まず、担任の先生や進路指導の先生、体調についてはかかりつけの医師、心療内科や精神科の医師などに相談した方が、それぞれの専門や経験からさまざまなアドバイスを受けられるでしょう。


そうやって家庭で感じた不安を周囲の協力者と一緒に考えていくことで、お子さんのためにどうしたらよいかが少しずつ見えてくるのではないでしょうか。どうか一人で悩まないでくださいね。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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