ふくらはぎが腫れているのは血栓性静脈炎の症状？

からだに生じる腫れの症状は、組織などの炎症により、からだの一部で血液の量が増加して膨らむことで、発赤や熱感、痛みが生じます。虫刺されや打撲、アレルギー、血流障害、自己免疫の障害、腫瘍など、原因はさまざまです。

ご相談者の症状は、いつ頃からおこり、何かきっかけとなることはあったのでしょうか。また、ふくらはぎ以外に何か症状はありますか？　そういった情報もあると原因を特定するのに有効ですが、今回は血栓性静脈炎に似た症状とのことなので、ここでは、血栓性静脈炎について説明します。

血栓性静脈炎は、からだの表面にある表在静脈に血栓を生じ、炎症を伴った状態です。血流のうっ滞により血液が固まりやすくなり、血栓が生じ発症します。重力の影響で下肢に起こりやすいようです。下肢静脈瘤との合併で発症することも多く、ケガなどで静脈が損傷されることでも、発症することがわかっています。

血栓性静脈炎の症状には、以下のようなものがあります。

●発赤と腫脹…炎症を起こした静脈に沿って、皮膚が赤くなり、腫れ上がります。

●疼痛…炎症を起こした静脈に沿って起こります。とくに歩行時や立位時に強くなるといいます。触ると圧痛を認める場合もあります。

●しこり（硬結）…コリコリした硬いものが触れます。

ただし、症状の現れ方には、個人差があります。

一般的に、血栓性静脈炎を発症した場合は、再発する可能性が高くなるほか、重症化や合併症を引き起こす可能性もあると言われています。

まずは、早めに医療機関を受診し、正しく診断を受けることが必要です。

受診先はかかりつけ医や内科、血栓性静脈炎を強く疑うのであれば循環器内科を受診して、相談されるとよいでしょう。