テキパキとした同僚と差を感じる
異動してきた同僚が、とてもテキパキと仕事をこなすタイプで、上司や周囲からも一目置かれています。私自身は慎重派でおっとりしているといわれるので、この部署では自分は必要とされていないのではないか、その同僚より自分は劣っているのではないかと、仕事に対して自信がなくなってきました。

女性/20代
2021/12/21
「自分は必要とされていないのではないか」と感じるのは、とてもつらいことですね。自信がなくなって、今までできていたこともできなくなるなどの悪循環に陥っていないか心配です。
テキパキと仕事をこなし、上司や周りから一目置かれている同僚と、「慎重派でおっとりしている」と言われるあなたとは、タイプが違うようです。その違いをあなたは「差」と考え、優劣で捉えているのですね。
「慎重派でおっとりしている」というのは、あくまでも特徴を表した言葉であって、その言葉自体が価値を含んでいるわけではなく、状況によって長所にもなり得るし、短所にもなり得ます。たしかに、仕事の処理速度が求められる職場であれば、その点では同僚に劣るのかもしれません。しかしながら、仕事の処理速度というひとつの側面だけを比較して、その部署で必要とされていないと結論づけるのは、少々飛躍しているように感じられます。ましてや、人間としての優劣を論じられるようなことではないと思いますが、いかがでしょうか。
自分とほかの人を比較してしまったり、それによってさまざまな感情が湧いたりするのは、人間として誰にでもある自然なことで、よく理解できます。ただ、同僚と自分を比べることでつらい気持ちにしかならないのであれば、「人と比べるのは意味のないこと」と捉え、同僚と自分を比べないように心がけてはいかがでしょうか。そして、あなたにも、同僚にはないかもしれない長所があるはずです。「慎重派でおっとりしている」という言葉から、「仕事をミスなく堅実に遂行できる」「物事を注意深く進めることができる」といった長所を想像しました。ほかにも、あなた自身が考える自分の長所を、思いつく限りたくさん書き出して、常に自分のプラスの面を見るよう意識しましょう。
また、同僚を意識してしまうあなたの気持ちの裏側には、「もっと成長したい」「自分を高めたい」という向上心もあるのかもしれません。ですから、同僚を自分との比較による優劣の観点から見るのではなく、「テキパキと仕事をこなす人」のモデルとして見るのもひとつの方法です。同僚の仕事の進め方などで参考になると思う点があれば、それをあなたなりのやり方にアレンジして、取り入れてみることもできるのではないでしょうか。それであなたの仕事が進めやすくなったり、少しでも成果が上がったりするのであれば、同僚が異動してきたことをプラスに生かせるかもしれませんね。
実は、他者との違いを認めて、自分自身の存在を受け入れていくことは、アイデンティティの確立につながるとても大切なことなのです。自分が捕らわれている考えに気付き、ほかの視点や可能性を探ってみることで、自分のよさにも目を向け、自分らしさを受け入れていけるとよいですね。
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