痔の手術後に気をつけなくてはいけないことは?
痔(外痔核)の手術を受けることになりました。手術後に気をつけたほうがよいことを教えてください。
女性/40代
2024/08/13
痔(痔核)の手術後は通常、3日から1週間程度で痛みが軽くなり、2週間経過すると通常の生活に戻れるようになる人が多いです。痛みの感じ方には個人差がありますが、痛いときは我慢しないで早めに処方された鎮痛剤を服用し、可能であれば横になって楽な姿勢で休むとよいでしょう。
外痔核は、直腸と肛門周辺の血管に負担がかかり、うっ血して腫れて起こります。症状をくり返さないためには、腸内の環境を整え、規則的な排便習慣を心がけるようにしましょう。バナナ状のいい便であれば、自然ないきみで排便できるため、肛門に負担があまりかからず、傷つけることもありません。
術後の療養については、まずはご相談者のからだの状態をよく知る主治医に確認されるとよいでしょう。
ご参考までに、一般的な手術後の留意点をご紹介いたします。
・座浴などで傷口を清潔に保つと、血流もよくなり、回復につながります。また、長くいきむことはせず、排便後も温水洗浄便座などでやさしく洗浄し、清潔を保つようにしましょう。洗浄後は水分が残らないようにトイレットペーパーなどで押しあてるようにやさしく拭きとります。
排便時、お尻をすぼめる姿勢は便が傷口を圧迫してしまいます。うまく排便できないときは、いきまず、トイレから出て自然な排便を待つようにしましょう。
・食物繊維の多い野菜や豆類、海藻などを積極的にとり、1日3回、規則正しく食事をとるようにします。刺激物やアルコールは控えめにしましょう。便通を整えるためにビフィズス菌などの善玉菌を含む食品をとることもおすすめです。
・術後にからだを動かさないようにしていると、便通が整いにくくなることがあります。無理のない範囲でゆっくりと少しずつからだを動かします。ただし、術後2週間くらいは、腹圧のかかるようなスポーツや長時間の座位は控えたほうがよいです。
・傷口がきれいになるまではガーゼなどをあてますが、清潔を保つため、こまめに取りかえましょう。
・同じ姿勢を長く続けないようにします。座位であれば、時々、お尻を浮かせて左右に動かす、からだを伸ばす、足の屈伸をするなどの動作を心がけるとよいでしょう。
痔の予防法に、肛門体操があります。肛門括約筋を緩めたり締めたりする体操です。肛門括約筋が鍛えられ、血行もよくなり、うっ血防止になります。ほかに、円座を活用する方法もあります。
・冬場は下着の上からカイロを使うなどして、からだが冷えないように気をつけましょう。
術後に受診されるときには、今後の経過や再発防止、再発の可能性についても、主治医によく相談されるとよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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