辛い食べ物で汗が止まらなくなる

味覚性発汗がひどくお困りとのこと。汗は皮膚にある汗腺でつくられますが、そのほとんどの成分が水であり、体温が上昇した時に、からだの水分を汗として放散させることで体温を一定に保つ働きをしています。

味覚性発汗とは、辛味などの味覚刺激により顔面にかく汗をいい、顔面の紅潮も同時に出ます。成分中のカプサイシンが、顔面神経などを刺激して起こるとされています。

発汗時に必要以上の汗が出てしまい、日常生活に支障が出ている状態を多汗症といいますが、多汗症には全身に汗が増加する全身性多汗症と、からだの一部に汗が増える局所多汗症があります。味覚性発汗が過剰で、ずっと汗が止まらないなどがあると、味覚性多汗症と呼ばれ、多くが鼻や額、頭皮、口の周りなどだけに大量の汗をかくため、局所多汗症に含まれます。

多汗症の治療は、生活上の支障の度合いや、症状の出る部位、病態等に応じて多岐にわたります。内服薬、外用薬、ボトックス療法、神経ブロック療法、イオントフォレーシスなどの治療が行われています。皮膚科に相談されるとよいでしょう。