子どものインフルエンザ。治療薬の処方がされなかった
6歳になる子どもがインフルエンザにかかり、病院を受診しましたが、抗インフルエンザ薬は処方されませんでした。重症化することはないでしょうか?
女性/30代
2024/07/28
インフルエンザにかかってしまったら、風邪のときと同様に、安静、保温、栄養の3原則を守ることが回復への近道です。
安静にするといっても、小さな子どもであれば、熱が下がれば動き回ることと思いますが、居間でくつろいだり、好きなテレビを見たり、本を読んだり、回復まで自宅で過ごすとよいでしょう。
部屋は適温に保つ工夫が大切です。汗が出て肌着が湿っぽく感じられるときには、からだが冷えないように、暖かいところで取りかえましょう。
食事内容は、栄養価の高いものが理想ですが、胃や腸のはたらきも鈍っているので、無理して多く食べる必要はなく、食欲と嗜好に応じて、栄養のバランスを考え、3食を食べればよいでしょう。
ただし、発汗のため、からだのなかの水分が不足しがちになるので、水分を十分にとるよう心がけることが大切です。ビタミンなども同時に摂取できる果汁や緑茶などがおすすめです。
情報提供として、抗インフルエンザ薬で一般的に使用されるタミフルの服用量の情報をお伝えします。
日本小児科学会によると小児(5歳~9歳)はタミフルを推奨していて、1回量として2mg/kgを1日2回、5日間内服とされています。
治療対象についての記載は、下記の通りです。
「幼児や基礎疾患があり、インフルエンザの重症化リスクが高い患者や呼吸器症状が強い患者には投与が推奨される。発症後48時間以内の使用が原則であるが、重症化のリスクが高く症状が遷延する場合は発症後48時間以上経過していても投与を考慮する。基礎疾患を有さない患者であっても、症状出現から48時間以内にインフルエンザと診断された場合は各医師の判断で投与を考慮する。一方で、多くは自然軽快する疾患でもあり、抗インフルエンザ薬の投与は必須ではない。」
小児・未成年者については、万が一の事故を防止するための予防的な対応として、本剤による治療が開始されたあとは、次のことに留意しましょう。
1・異常行動の発現のおそれがあること
2・自宅において療養を行う場合、少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者がひとりにならないよう配慮すること。
成人及び体重37.5 kg以上の小児に対して承認された用法・用量は、1回75 mgを1日2回、5日間投与である。
使用上の注意として、1歳未満の患児(低出生体重児、新生児、乳児)に対する安全性は確立していないと記載されています。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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