Question

嫌なことに直面すると頭痛が起こる

職場で嫌なことがあったり、かかわりたくない状況に直面したとき、激しい頭痛がします。普段は何ともないのに、そういう場面に出くわしたときだけ頭がズキズキと痛み出し、なかなか治まりません。かかりつけ医に相談しましたが原因ははっきりせず、頭痛薬を処方されただけで終わってしまいました。これはストレスによるものでしょうか?

女性/30代

2023/09/20

Answer

こうした症状が出るのは、職場だけでしょうか。いつ頃から始まったか、何かきっかけになるような出来事はあったのでしょうか。また、一度始まるとどれくらい続くのか、どのような頻度で起きているのかも気になります。激しい頭痛であれば、頻度によっては仕事はもちろん、生活に支障が出ていることも考えられ、心配しています。

心理的、社会的ストレスは身体症状を引き起こし増悪させる一因となります。さらに、身体症状が出ていることで、社会や職場から求められる役割を遂行できないなどの状況が心理社会的ストレスにつながります。このように、ストレスと身体症状は相互に影響し合って、悪循環を引き起こすことがあると考えられています。


ご相談者の症状がストレスによるものかについては、仕事上の過剰な負荷や人間関係などの悩みや不安が長く続くようなことがあると頭痛や腹痛、吐き気などの身体症状として現れることも否定できません。しかし、ストレスによるものと決めつけず、必要な検査を受けて、身体的な問題がないことを確認することがまずは必要です。かかりつけ医に相談したけれど、原因がはっきりせず、頭痛薬を処方されただけで終わってしまったとのことですが、頭痛薬だけでは改善しなかった旨を伝え、重ねて相談することをおすすめします。


そのうえで、身体的な問題がなかった場合には、心理社会的なストレスが身体症状として現れていることが推察されるので、具体的な対処を考えましょう。もし、ストレスの原因に心当たりがあり、対処できるようであれば、ご自身で工夫して改善していけるとよいでしょう。しかし、心当たりがない場合もあるでしょうし、あったとしても、すぐに何とかできる場合は少ないかもしれませんね。こうした症状はどんな場面で起きているのか、頭痛が起きる前後にどのような出来事が起きているのか、似たような場面で起きる時と起きない時があれば、起きない時はどのような状況なのかなど、考えるのも1つの手段です。職場に相談できそうな方がいれば、一緒に観察したり、考えたりしてもらえるとよいと思います。


また、こうした症状は、心身にストレスがたまり、無理をしているサインと考えることもできます。ご自身でも“黄色信号”と捉え、仕事は無理をせず休みを取る、休日はゆっくり自分の時間を過ごすなど、工夫しましょう。上手にストレスを解消するためには、自分のからだのエネルギー状態に合わせて、3つの方法を使い分けるのが理想です。休息(Rest)、リラクゼーション(Relaxation)、娯楽(Recreation)の3つです。


また、つらい状況を1人で抱え込むのではなく、必要なところで相談し、適切なサポートを受けることも、社会人として必要な力です。家族や友人はもちろん、同期、先輩、上司など、頼りになりそうな方はいますか。今の問題を解決し、つらい状態を和らげるために、気分転換ができたり、ゆっくり休めたりするようサポートしてもらえるとよいでしょう。症状や困り具合によっては、精神科・心療内科などの専門機関の受診が必要な場合もあるので、サポート資源の1つになります。

毎日の生活の中でストレスがなくなることはありません。今よりも少し楽にストレスとつきあえる方法を考えていけるといいですね。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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