帯状疱疹の痛みはいつまで？

帯状疱疹は、皮膚の状態がよくなるまでに、おおむね3～4週間ほど時間を要します。

治療は、抗ウイルス薬が中心で、痛みに対しては、神経の痛みに適した薬が処方され、痛みの治療が積極的に行われます。

鎮痛剤のみで効果が不十分な場合には、抗うつ薬、抗けいれん薬、抗不整脈薬など、ほかの病気で使用されている薬を使用することもあります。

多くの場合、皮膚がよくなってくると痛みも消えていくのですが、皮膚の症状がなくなったあとにも後遺症として痛みが残る場合は、「帯状疱疹後神経痛」といわれています。

とくに高齢者や、皮膚の水疱や発赤が重かったり、発病した直後から痛みが強かった、発疹が出る前から痛みを感じていた場合などは、「帯状疱疹後神経痛」を残しやすく、その割合は、年齢とともに増加します。痛みは鈍い、あるいは灼熱感などで、その程度は軽いものから、夜も眠れないほど強いものまで個人差が大きくなっています。

このように痛みが十分コントロールされない場合には、痛みをとるため、疼痛治療薬の内服や外用薬を使用したり、神経ブロック注射などを行うこともあります。

こうした神経の痛みは、回復までに時間がかかることがありますが、症状に応じて、負担のできるだけ少ない方法で治療を続けられるように、主治医によく相談することをおすすめします。

帯状疱疹後神経痛の痛みが強く、生活に支障をきたす場合には、ペインクリニック専門医に相談する方法もあります。 その場合、いままでの経過がわかる診療情報提供書を主治医に出してもらいましょう。

一般的に、帯状疱疹後に痛みがある場合、個人差があり、時間はかかることも多いのですが、数か月から数年で改善していくようです。

生活の留意点は、かぜに準じた生活と考えるとわかりやすいかと思います。

皮膚の清潔を保ち、皮膚がかさぶたになったら入浴が可能です。甘い物、飲酒、油物などは控えめにして、体力をつけ、全身の血流をよくするために、体調に合わせて散歩などを行うとよいでしょう。また、睡眠をしっかりとり、規則正しい生活を続け、抵抗力を上げることも大切です。

痛みがあると、そのことばかりに神経が集中してしまい、痛みを増幅させてしまうこともあるため、好きなことをしたり、気持ちを少しでも外に向けられるように過ごすとよいでしょう。