Question

子育ての考え方が両親と異なる

離婚後、実家に戻り両親と一緒に子育てをしています。ただ、子育てに対する考え方で違っている面があり、イライラするときがあります。今はそんな時代ではないといっても聞いてくれません。どう説得すればよいでしょう?

女性/30代

2023/06/28

Answer

ご相談者がおっしゃるように、子育てに関する考え方は、時代によって異なることも多くあります。しかし、それを説明して納得させることは、なかなか骨が折れそうです。

よく「親にとって子どもはいつまでも子ども」と言いますが、親は子どもが立派に成人していても、心のどこかで子どものことを「自分が助けてあげないといけない弱い存在」と思いがちです。そのため、ご相談者の考え方を全面的に認められないのかもしれません。


家族であるため、余計にお互いイライラするということもあるのではないかと思います。他人から言われたり、されても腹が立たないのに、なぜか家族から同じことを言われたり、されたりすると腹が立つということは、多くの人が経験していることだと思います。

精神的、肉体的に距離が近いと、遠慮がなくなる、心理学的にいうと、自分と相手との境界があいまいになるので、相手が自分の思ったとおりになるべきだと考え、思ったとおりにならないと腹が立つわけです。


ご両親とのやり取りでイライラすることが多く、それが精神的に負担になっているなら、少し精神的な距離が近すぎるのかもしれません。精神的な距離を空けるためには、いろいろな方法がありますが、いちばん簡単な方法は「一緒にいない(肉体的な距離を空ける)」ということです。お子さんと2人、もしくはお1人で過ごす時間を意識して作ってもよいかもしれません。また、あまりにもご両親からの介入が多いようなら、家族内でのルール作りを提案してみてもよいかもしれません。そうすることで、結果的にご両親を説得できずとも、ご自身が目指す育児にもつながるように思います。


「親しき仲にも礼儀あり」ということわざは、人と人との距離が近すぎると礼儀や遠慮がなくなりがちであることを端的に表しています。精神的な距離を空けるためには、ことわざのとおり、相手を尊重する姿勢が重要です。相手がそのような姿勢を見せてくれなくても、自分がそのような姿勢をとることで、言外で相手に「踏み込みすぎですよ」というメッセージを送ることにもなります。


ただ、あまりにも不満が積もっていると、相手を尊重することがむずかしいときもあります。その場合は一度離れてみることが効果的です。そうすることで、状況が俯瞰(ふかん)して見えるようになり、新しい見え方、考え方を発見し、新しい関係性を構築するきっかけになるかもしれません。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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