Question

介護が必要な義母の面倒をみたくない

数年前に、要介護の義父の面倒をみていた義母が倒れて入院しました。そのため、義父をわが家で引き取り、やむなく私が会社をやめて義父の面倒をみたものの、介護の大変さと会社をやめざるを得なかった悔しさが入り交じり、つらい毎日でした。そして、今度は義母の介護もすることになったのです。私はこれ以上、介護をしたくありません。嫁に拒否権はないのでしょうか?

女性/50代

2023/06/10

Answer

これまで義父の介護をご相談者がほぼ1人で担ってきた状況と受け止めました。それはご自身にとって、とてもつらく悔しいことだったのですね。こういった経緯を考えると、義父母の介護に関しては、いま一度ご主人とよく話し合うことをおすすめしたいと思います。


なぜなら、家族の中で1人だけが我慢をしたり、負担を背負ったりすることは、誰にとってもよい結果を生まないと思われるからです。とくに介護は想像以上に心身のエネルギーを要するうえに先が見えない分、介護をする側が追い詰められてしまうことも少なくありません。まずはご主人に、これまでつらい気持ちを抱えながらもがんばってきたこと、義母の介護はしたくないという思いをしっかりと伝え、現状で何ができるのか、どういった選択肢があるのかを考えていくことが大切だと思います。


相談には「介護をしたくありません」とありましたが「したくない」という表現は「できるけれども気持ち的にやりたくない」とも捉えられる可能性があることが少し気がかりです。もし、ご相談者がこれ以上はできないという思いがあるならば、はっきりと「できない」と伝えたほうがよいでしょう。


たとえ、物理的には介護をすることが可能な状況であったとしても、心理的につらくてできないという場合もあります。実際に介護を経験した人でないとわからないつらさもありますので、これまで介護をがんばってきたご自身が、これ以上できない、と伝えるのは決しておかしいことではありません。ただ、その際は、義父母やご主人を責める言い方はせず、介護において大変だったことを伝えたうえで、今後ご自身ができること、できないことを具体的に伝えるとよいでしょう。そして、できない部分については、どのような方法があるのかをご主人と一緒に考えていってください。


一般的には、介護が必要になった場合、介護保険の制度などを利用してサポートを受けることが考えられます。義父母も要介護の状態であれば、おそらく介護保険の認定を受け、担当のケアマネジャーなどがいるのではないでしょうか。ケアマネジャーは要介護者やその家族の生活について、サポートをしたり相談にのったりする役割があるので、ぜひご主人とともに相談をしてください。

また、自治体に設置されている地域包括支援センターは、介護、医療、保健、福祉などの側面から、高齢者に関するさまざまな相談に応じている総合相談窓口なので、こちらも活用してくださいね。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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