「親友」と呼べる仲に戻りたい

仕事をするうえで、気持ちをわかり合える仲間がいるというのはとても心強いものですよね。ただその一方で、同じような業務や立場である場合、比較されることも多いと思われるので、時にはマイナスの感情が生まれてしまうこともあるでしょう。

文面に「親友」とありましたが、あなたにとって「親友」とはどういう存在でしょうか。一般的には、お互いに信頼し合える仲のよい友人というようなイメージですよね。ただ、この「親友」の定義というのは、実ははっきりしているものではなく、人によって違いがあると思います。言い換えると「親友」というのは、ひとつの決まった形があるわけではなく、いろいろな形があるのではないか、と思うのです。またその形は、自分のなかでも、時を重ねいろいろな経験を積むうちに、変化してくることもあるのではないでしょうか。

学生時代には「親友」と多くの時間を一緒に過ごし、何でも打ち明けて相談し合ったり、いろいろなところに遊びに行ったりすることが多いかもしれません。しかし、社会人になると、友人関係にも少しずつ変化があらわれることがあります。とくに今回の相談のように、友人であると同時に、同じ仕事に就く同僚でもある、という場合、学生時代の「親友」とは少し違った関係性になると思われます。もちろん人によっては、職場であっても、学生時代と同じような友人関係を築く方もいるでしょう。しかし、あなたとその方の場合、お互いに意識するようになり、ぎくしゃくしている、ということは、やはり同僚であるということが、これまでの友人関係とは違った感情を生んでいるのだと思います。

あなたが、その方と何でも話し合えるような「親友」として、プライベートでも仲よくしていきたい、という思いが強いのであれば、今一度積極的に交流をはかってみるのもひとつの方法かもしれません。ただ、お互いにやはり仕事面が気になってしまうという場合には、もとの仲に戻るというよりは、その方との新しい関係性を築いていく、という考え方もあるのではないでしょうか。

今後、あなたもその方も、いろいろな仕事をするなかで成長されていくことでしょう。その過程で、比べられることもある一方、相手からよい刺激を受けたり、時には助け合ったりすることもあるかもしれません。仕事を通じて築いた信頼関係は学生時代とはまた違った絆を生むと思います。よいライバルとして、そして友人として、新しい「親友」の形を築いていけるとよいですね。