Question

高校生の子どもが偏食で肉や魚を食べない

日常的に筋トレをしている高校生の息子は、偏食で動物性食品を食べません。よく食べるのはバナナやリンゴで、野菜や果物が中心です。成長期であり、運動量も多いため、健康への影響が心配です。こうした食事を続けて大丈夫でしょうか?

女性/40代

2024/03/16

Answer

お子さんが動物性食品をとらない食事を続けながら運動をしても大丈夫かどうかを心配されているのですね。

例えば、筋力トレーニングでは、エネルギー源の炭水化物や脂質、からだを円滑に動かすためのビタミンやミネラル、トレーニング後の筋肉の回復を助けるたんぱく質など、さまざまな栄養素が必要です。からだづくりに必要な栄養素がとれてコンディションが整っていれば、けがや体調不良を予防できると考えられます。安全に運動を行うためにもバランスよく食べて体調を整えていただければと思います。


なお、成長期のお子さんの筋力トレーニングへの考え方はいろいろあり、発育が盛んな時期に過度な筋力トレを行うことで、骨や関節に負荷がかかることが心配されます。行う場合は低負荷にするなど、年齢にあった方法が望ましいのですが、通常の部活動などの学生生活によって十分な運動量が保たれていることが多いのが現状のようです。


菜食主義や宗教上の理由で動物性食品を摂取されない方もいますが、健康の維持・増進のためには、いろいろな食品を食べることが大切です。通常、私たちはさまざまな食品から栄養を補っています。食品のとり方に偏りがあると、特定の栄養素が過剰になったり、必要な栄養素が十分とれなくなることも考えられます。

例えば、腎臓の働きが正常な人は、食品からとるカリウムが多くなることでの健康上のリスクは低いものの、バナナを日常的に多く食べている場合、1日のカリウム摂取目安量をオーバーする可能性もあります。また、動物性食品をとらないことで、からだに必要な脂質、たんぱく質、鉄分が不足し、将来的に貧血や血管、骨などが弱くなる可能性が心配されます。


食事のバランスをよくするには、1日3食をとり、それぞれ主食(ごはん、パン、麺類など)、主菜(肉、魚、卵、大豆製品)、副菜(野菜、きのこ、海藻、いも類など)をそろえることが基本です。健康な心身の維持には、エネルギーや栄養素だけでなく、おいしさや香り、食感といった嗜好や心理に働きかけるもの、食事を通したコミュニケーションなども関わってきます。

動物性食品をとらないと病気になるということではないかもしれませんが、よりよい健康維持のためには、可能な範囲でバランスのとれた食事が推奨されます。

回答者

保健同人フロンティアメディカルチーム

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