MCHC（平均赤血球ヘモグロビン濃度）が高い

MCHCは、赤血球容積に対するヘモグロビン量の割合を示す数値で、検査で得られた赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリットの数値から計算して求められます。

貧血がみられる場合に、貧血の種類やその原因などを判断するための指標の1つとなります。施設によって基準値は多少異なりますが、30～36％が基準値の範囲とされています。MCHCが高値だった場合は、ビタミンB12欠乏性貧血、葉酸欠乏性貧血などが、低値だった場合には、鉄欠乏性貧血、慢性疾患に伴う貧血などが疑われます。

ご相談者の数値は、今のところ基準値内なので、赤血球の大きさや、それに含まれるヘモグロビン量には異常がないことを意味しています。基準値内であるにもかかわらず、貧血症状がある場合は、経過観察を行い、必要に応じてさらに検査することもあります。

次の受診の際、改めて主治医に検査結果の意味や疑われる病気、今後の経過観察について確認されるとよいでしょう。必要なら、血液専門医のいる医療機関（血液内科）を紹介してもらえると思います。