足底筋膜炎の痛みを軽減するには?
かかとが痛くて受診したとこところ、足底筋膜炎と診断されました。どのような治療が行われるのか、また痛みを少しでも軽くするために自分でできる対処法を教えてください。
男性/40代
2024/02/06
足底筋膜(足底腱膜)は、かかとの骨から始まって足の裏に広がる線維性の膜です。これに繰り返し負荷がかかったために変性や微小な損傷、炎症を起こして痛むのが「足底筋膜炎」です。40~60代の方やランナーなどによくみられ、さほど珍しい病気ではありません。 典型的な症状は起床直後や歩き始めに、かかとの足底側に生じる痛みです。長時間歩いたり立ったりすると痛みが強くなるため、痛みがあるときにはできるだけ安静にすることが大切です。また、特に治療をしなくても、1年ほどで自然に痛みは軽くなることがほとんどですが、痛みが強い場合は治療を行います。受診先は、整形外科になります。
底の硬い靴を避けるなどの日常生活での注意に加え、ストレッチやインソール(靴の中敷き)による治療は安全で比較的簡単に行えるので、医師に相談のうえ、試されるとよいでしょう。インソールは、かかとの部分がやわらかくクッションの効いたものや、土踏まずを高くしたアーチサポートなどを使用します。
足底筋膜やアキレス腱を伸ばすストレッチも効果的です。起床後、歩き始める前などにストレッチを行うと痛みが軽くなるようです。
医療機関では、炎症を抑えるステロイドを局所麻酔薬と一緒に患部に注射することもあり、痛みへの効果が認められています。しかし足底筋膜に負担をかけることもあるため、頻回の注射は避けたほうがよいといわれています。そのほか、テーピングや鎮痛剤も使われます。治療の効果は人それぞれ異なるので、生活スタイルや痛みの程度などを考慮し、主治医と最善の治療法を選ぶことが大切です。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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