大腸がん検診は便潜血検査のみでよい?
家族を大腸がんで亡くしており、大腸がんのリスクが気になります。毎年、健康診断で受ける便潜血検査のみで十分でしょうか? 大腸内視鏡検査も受けたほうがよいでしょうか?
男性/40代
2023/11/22
大腸がんのリスクが心配で、毎年受けている便潜血検査のみで大丈夫かという相談について回答します。
大腸の検査では、便潜血検査、大腸内視鏡検査、注腸X線検査が行われています。便潜血検査は、科学的な評価に基づいて有効性があると強くすすめられており、年1回受けておくとよいです。大腸内視鏡検査や注腸X線検査は有効性があるものの、検査を受けるうえでのリスクもあるため、積極的にはすすめられていません。まずは、便潜血検査を受けることが推奨されています。
厚生労働省のガイドラインでは、便潜血検査で便潜血反応をみることが大腸がんによる死亡率を減少させる検診方法としています。
一方、大腸内視鏡検査は、死亡率を減少させる効果はあるものの、腸に穴があくリスクや検査に伴う苦痛があり、自治体や職場で行われるがん検診、いわゆる対策型がん健診として実施することはすすめていません。
ただし、個人で受ける場合や人間ドックでは、その人の健康状態などによって検査選択の基準が異なることもあります。事前に主治医やかかりつけ医、消化器専門医などに相談することをおすすめします。
ちなみに、がん検診について紹介している日本医師会のサイト「知っておきたいがん検診 大腸がん検診」では、大腸がん検診に関する基本的な情報を解説しています。よろしければ参考にされてみてください。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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