GLP-1という薬はダイエットに効果的？

「GLP-1」はもともと体内にある消化管ホルモンのひとつで、血糖値を下げるインスリンの分泌を促すほか、食欲を抑制したりする作用があります。この性質を利用し、2型糖尿病の治療薬として使用されています。

GLP-1製剤には、経口薬（飲み薬）と注射薬があり、経口薬は1日1回服用、注射薬は1日1回～2回、または週1回使用するものがあります。

薬の副作用には、代表的なものとして便秘や下痢、吐き気などの消化器の症状がありますが、妊娠中の方は使用できないことや、低血糖や急性膵炎などの重大な副作用を引き起こすリスクもあることから、医師の指示の下で適正に使用することが必要です。

国内では、美容・ダイエット目的でGLP-1製剤を使用することは承認されていませんが、不適切に使用されるケースが増加し、昨今、問題になっています。こうしたことで薬の供給不足が発生し、本当に必要な方に薬が処方されないほか、適応外使用によって、思わぬ健康リスクが生じる心配もあります。

現在、製薬メーカー、一般社団法人日本糖尿病学会、日本医師会からも、適切な処方が行われるよう、注意喚起がされてます。

※2023年11月1日時点の内容です。