背中のしこり。手術時期が遅くないか心配
背中のしこりに気づき、形成外科を受診しました。皮膚と筋肉の間にできた脂肪腫との診断で、悪性腫瘍の可能性は低いものの摘出して検査が必要とのこと。ただ、手術が混んでいて2カ月以上も先のため、もし悪性だったらと考えると心配です。
女性/50代
2023/10/01
可能性は低いけれど、悪性かどうかはっきりしない背中のしこりについてのご心配です。
脂肪腫などの皮膚の下にできる腫瘤の検査や、一般的な治療についてご説明します。脂肪腫は、脂肪組織がある部分であればどこにでもできる、よくみられる腫瘤です。一般的に、皮下脂肪織内に発生したものは、皮膚や下床(今回は筋肉)と可動性があり、切除した腫瘤の病理検査によって、良性か悪性かの「確定診断」をすることができます。
脂肪組織に腫瘤ができる場合は、ほとんどは良性の脂肪腫です。
一方、鑑別するものは、肉腫という非常にまれな軟部組織(脂肪、筋肉、神経など)から発生する悪性の腫瘍です。悪性腫瘍全体に占める肉腫の割合は、およそ1%にすぎません。肉腫は非常にまれな病気ですが、肉腫が疑われるような状態があれば、MRI検査などの精密検査が必要で、総合病院や大学病院、がん専門病院などで専門的な診断、治療を受けるように紹介されるでしょう。MRI検査では、腫瘤の大きさ、広がり具合はわかっても、確定診断はできず、組織の病理検査で初めて良性か悪性かの確定的な診断が下されます。
形成外科での説明は、標準的で妥当なものと思われます。手術は早くできれば望ましいですが、医師は良性の脂肪腫の可能性が非常に高いとの判断で手術の時期を決められたのでしょう。医療機関の事情などは違いがあるので、1日でも早い摘出を希望される場合は、お近くの形成外科に問い合わせてみることも可能です。主治医の説明が標準的であることやさまざまな環境を考えると、予定通り手術なさることが妥当ではと思いますが、他の医療機関へのご相談も考慮したうえ、ご自身が納得して治療を受けられるのがよいでしょう。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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