副鼻腔炎と蓄膿症、どう違う?
かぜをこじらせ、黄色い鼻水や頭痛が続くため耳鼻科を受診したところ、急性副鼻腔炎と診断されました。しかし、処方どおりに抗菌薬を飲んでも治らず、別の耳鼻科にかかると、重い蓄膿症とのことで、結局半月ほど薬を飲むことに。最初の診断が間違っていたのでしょうか?
男性/20代
2023/09/26
副鼻腔炎と蓄膿症は同じ病気です。副鼻腔炎には「急性副鼻腔炎」と炎症が慢性化した「慢性副鼻腔炎」があり、蓄膿症とは後者の慢性副鼻腔炎を指しています。以前は、副鼻腔炎のことを「蓄膿症」と呼んでいたため、医師は急性と慢性を区別せずに一般にわかりやすい通称を用いて説明したのかもしれません。いずれにせよ、副鼻腔炎の多くは、かぜをきっかけに発症します。
副鼻腔と呼ばれる顔面骨の空洞は鼻(鼻腔)を取り囲むように存在し、さまざまな形状をしています。副鼻腔は鼻腔からつながった薄い粘膜で覆われ、最も大きいのは両頬の鼻翼側にある上顎洞(じょうがくどう)です。さらに眼窩と鼻腔の間にある篩骨洞(しこつどう)、額中央の前頭洞(ぜんとうどう)、鼻腔奥の蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)の4つから構成されています。なかでも、上顎洞と篩骨洞は炎症が起こりやすい部位です。
副鼻腔炎の代表的な症状は、鼻水、くしゃみ、鼻づまりです。また、黄や緑の色味がかった粘り気の強い鼻水が出る、鼻の奥から嫌なにおいがする、頬や目の周囲、額から頭にかけて痛みを伴うこともあります。これは顔の前方にある上顎洞や篩骨洞に、うみがたまることで生じる症状です。黄色い鼻水は、膿性の鼻汁(鼻水)と考えられるでしょう。副鼻腔炎はアレルギー性鼻炎がある人に起こりやすいともいわれています。
副鼻腔炎の治療には、抗菌薬を中心とした飲み薬を用いるのが基本です。アレルギー性鼻炎がみられる場合は同時に治療すると効果的で、処方どおりに薬を飲めば軽快する場合がほとんどです。
一方、治療が遅れたり、十分に治療を受けずにこじらせてしまうと慢性化する恐れがあるため注意が必要です。
回答者
保健同人フロンティアメディカルチーム
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